アジア上場不動産協会(APREA)はこのほどJREIT市場活性化に関する同協会の見解・提案を改革案をとりまとめ、国土交通省に対し要望書を提出した。
同協会では、海外投資家による投資口の売却や、資金調達環境の悪化により不安感が増大したことなどにより、市場への信頼が欠如。JREITの08年度の総投資収益率が43%減となるなど、全世界のREIT市場のなかでも2番目に悪い結果であると分析。
一方、日本の不動産には証券化の余地がまだ大きく残っており、日本経済の今後にとってJREIT市場の再活性化は不可欠であるとした。
そのうえで、JREITの合併買収に関連する税制面ならびに法制面での追加措置の実施、オーストラリアのREITにみられるステープル証券構造に基づいた内部運用方式の導入、利害関係人取引に関する規制の強化、転換社債発行や自己投資口の買入れ、分配金再投資スキームの導入、市場価格に対する割引発行増資といった資本政策の柔軟性の向上、JREITが受けている課税措置を私募不動産ファンドへも適用することなどを要望として挙げた。