

旭化成ホームズ(株)は、これまで戸建住宅に限定していた住生活提案型の商品を、マンション、リフォーム分野にも拡大する。住生活提案型商品開発のベースとなる調査・研究を行なってきた住生活総合研究所(東京都新宿区、所長:熊野 勲氏)を「くらしノベーション研究所」へ改称。同社共通の生活提案ブランド「くらしノベーション」を展開していく。
1979年設立の旧・住生活総合研究所は、ユーザーのライフスタイルの変化を踏まえ、二世帯、共働き、ペット共生などの生活提案戸建商品を開発してきたが、同社の事業領域が戸建住宅だけでなくマンションやリフォーム、不動産流通事業に拡大していることを踏まえ、住宅供給事業共通の生活提案に切り替えたもの。その第1弾として25日、子育て世代を支援する生活提案「+NEST(プラスネスト)」を発表した。
「+NEST」は、生活リズムのずれが大きい子育て家族のコミュニケーションを円滑にすること等を主目的とし、家事・子育てといった生活時間を、家族とのコミュニケーション時間に変えることのできる住まいの提案。具体的には(1)朝食時に、家族みんなが集まって家事協力をしながらコミュニケーションできる「ペニンシュラキッチン」、(2)家族それぞれに専用ロッカーを作り、主婦の片付けの手間を省き、ロッカー前で子供と父親とのコミュニケーションを導く、(3)リビングに隣接した子供の学習・コミュニケーションスペース「+NEST空間」、(4)夜洗濯に対応した「室内物干しコーナー」をパッケージ提案する。夫婦と子供2人の4人家族だと、約60万円で導入が可能だという。
25日会見した同研究所・熊野所長は「東京営業所で試験的に提案を行なったところ、14%のユーザーが導入した。全国展開でも、ほぼ同様の比率で導入していただけると思う。また、現在開発予定の郊外型マンション20物件についても、約半数の物件に導入する予定。今後は、住生活と環境のあり方なども検証しながら、新たな提案をしていきたい。一回提案した商品についても、ライフスタイルの変化に合わせ継続的に提案していきたい」と抱負を語った。