三井不動産(株)は12日、同社グループ記者懇親会をマンダリン オリエンタル 東京(東京都中央区)で開催した。
冒頭あいさつした同社代表取締役社長の岩沙弘道氏は、「住宅不動産市況は、緩やかな回復傾向となっているが、住宅版エコポイントやフラット35Sの金利引下げ、贈与税非課税枠の拡大といった制度の周知を図ることで、今後の市場回復が確実になることを期待している。また、JREIT市場については不動産市場安定化ファンドの創設などによって信用不安が払拭され、REIT指数の回復などがみられるものの、オフィスビル市場に関しては空室率の上昇などがみられることから、今後も注視していく必要がある」などと語った。
また、このような市場環境のなかでも同社で展開している商業施設事業やリハウス事業は堅調な動きをみせているとしたうえで、「中国の浙江省寧波市におけるアウトレット事業が2011年春には竣工する。また、三井不動産レジデンシャルでは上海嘉定プロジェクト(仮称)を推進中であり、これらのほかに現在検討しているプロジェクトもある。中国での有望な事業機会があれば今後も積極的に取り組んでいきたい」などと述べた。
また、同会において、同社グループの環境コミュニケーションワード「&EARTH(アンド・アース)」を発表した。
同社グループはこれまで、マンション住戸内の「セーブアースディスプレイ」設置によるCO2見える化や、ららぽーと等の商業施設内での「エコハロー! プロジェクト」などの身近な提案といったCO2削減や水環境の保全等の取組みを実施してきた。「&EARTH」は、同社のロゴである「&」に象徴される、“共生・共存”という理念のもと、同社グループの活動が地球とともにあることを表現した。今後も「豊かで幸福な未来へと繋がる新しいまちをテナントや住宅購入者などとともにつくり出していきたい」(岩沙社長)としている。