住友林業(株)は13日、2010年3月期決算を発表した。
当期(09年4月1日~10年3月31日)の連結売上高は7,239億2,300万円(前期比▲12.1%)、営業利益は97億4,700万円(同42.6%増)、経常利益は94億6,500万円(同53.7%増)、当期純利益は23億7,700万円(同131.2%増)。
戸建注文住宅の販売棟数減少や、木材・建材流通事業および建材製造事業における販売数量の伸び悩みなどから、売上高が減少。特別損失として、国内子会社の建材製造設備の減損等を計上したが、特別利益として、退職給付制度変更による確定拠出年金移行差益等を計上した結果、増益となった。
セグメント別では、国内木材・建材市場は期を通じて盛り上がりを欠き、完工棟数8,580棟(同▲717棟)と減少。売上高は3,448億7,400万円(同▲16.7%)、営業利益は9億1,300万円(同▲55.6%)と減収減益。
住宅および住宅関連事業では、販売棟数の減少に加え、建替比率の低下や顧客層の若年化等もあり新築住宅1棟当たりの単価が伸び悩んだ。一方、グループ全体での徹底した経費削減と、リフォーム事業など周辺事業の好調により、売上高は3,752億200万円(同▲7.6%)、営業利益は137億4,400万円(同62.7%増)となった。
同日の説明会で、同社代表取締役社長の市川 晃氏は「安定して収益を確保できるように、構造そのものを改革して、収益力の回復に努めていく。今後は海外事業への積極的な投資や、リフォーム事業の拡大などを行ない、3年後、経常利益200億円をめざす」などと語った。
次期については、連結売上高7,600億円、営業利益120億円、経常利益120億円、当期純利益60億円を見込む。