大和ハウス工業(株)元代表取締役会長の石橋しゅん一(しゅんは左側が「者」、右側が「殳」)氏が11日、心不全のため大阪市内の病院で死去した。享年83歳。通夜、葬儀は近親者のみで執り行なった。喪主は、長男の達史さん。後日「お別れの会」が実施される予定。
石橋氏は1927年奈良県生まれ。47年旧制高知高等学校卒業後、吉野郡川上第二中学校教諭。教頭を経て、58年大和ハウス工業入社。80年代表取締役社長、92年代表取締役会長、2004年特別顧問。団体関連では(社)プレハブ建築協会会長、生活価値創造住宅技術研究組合理事長、奈良県公安委員会委員長などを歴任。88年建設大臣表彰、89年藍綬褒章、05年には旭日重光章を受賞している。
同氏の訃報に際し、同社代表取締役会長の樋口武男氏は「創業者を剛とすれば、石橋さんは柔の方であり、創業者とは違った切り口で多くの示唆に富む教訓をいただきましたことに対し、大変感謝しております。心よりご冥福をお祈り申し上げます」とコメント。
また、同社代表取締役社長の村上健治氏は「石橋さんには、私が初めて事業所長を拝命した高知営業所時代に、社長として直接ご指導いただきました。柔らかい口調の中にも示唆に富んだお話が多く、そのたびに私達は喜びを感じ、勇気づけられ、心に火が点いたことを覚えています。石橋さんから受けた数々の教えを心の支えとし、より社会に貢献できる企業に育てるべく、役職員が一丸となって取り組んでまいります。心よりご冥福をお祈り申し上げます」とのコメントを寄せた。