不動産ニュース / 調査・統計データ

2010/10/21

東京の賃貸住宅は「あきらめの住まい」/リクルート住宅総研調査

 (株)リクルート住宅総研は20日、「愛ある賃貸住宅を求めて」と題した賃貸住宅生活実態調査を発表した。

 同研究所は、過去2年にわたり「既存住宅流通活性化レポート」「住宅長寿命化大作戦」を発表し、ストック型住宅市場の形成に向けた提言を行なってきた。今回の調査は、賃貸市場が新築市場、既存住宅市場の礎となる市場である、と位置付け、ニューヨーク、ロンドン、パリ、東京(首都圏)の民間賃貸住宅居住者へのアンケート結果などをもとに、民間賃貸住宅市場の課題について指摘した。

 同調査では、住まい選びの際、日本人が「家賃」「利便性」「築年数」を重視するのに対し、欧米人は地域や近隣、建物・部屋へのこだわりを重視していることがわかった。また、住まいに対する満足度では、欧米人は「満足している」という割合が一様に低く、日本人は、大きな不満はないが満足も愛着もない「あきらめの住まい」という意識が強い、という結果となった。

 一方、集合住宅内でのコミュニティについて質問したところ、欧米は「おおよそ他の住民とは顔なじみである」が6割超だったのに対し、日本は「会えば挨拶をする」以上の関係はなく、孤独度とストレスが大きいこともわかった。

 調査結果を踏まえ同研究所では、「賃貸を楽しくするための課題」として、築20年以上の物件のリノベーション投資への減税、入居者のDIY、セルフリノベーションの奨励を挙げたほか、礼金・更新料の廃止、原状回復ルールの見直しなどを提案。また、住民同士や住民と地域が触れ合う共用スペースの設置など、コミュニティ醸成の必要性なども提言した。

動画でチラ見!

第18回 ジバコー 「原点」を語る

ニュースはこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年8月号
社員が成長すると、会社も伸びる!
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/7/5

「月刊不動産流通2025年8月号」発売中!

月刊不動産流通研究所2025年8月号」が発売となりました!
特集は、「今こそ! リスキリング」。社会が目まぐるしく変化する中で、不動産事業者も取り巻く環境に適応するためのスキルアップが不可欠です。本特集では、新たな課題への対応や業績向上に向け社員の「リスキリング」支援に取り組む事業者に着目。その狙いや取り組み、効果を紹介します。