国土交通省住宅局住宅生産課は9日、第1回「中古住宅・リフォームトータルプラン検討会」(座長:高木佳子弁護士)を開催した。
同検討会は、2010年6月18日に閣議決定された「新成長戦略」で掲げられた、中古・リフォーム市場整備のための具体的施策をまとめたトータルプランの検討を目的に設置されたもの。
今後、月1回のペースで検討を重ね、リフォーム市場、中古住宅市場それぞれの活性化について議論したうえで、「中古・リフォームトータルプラン」を作成する。
5月下旬には素案を作成してパブリックコメントを行ない、6月下旬には案を固めたい考え。
第1回目にあたる今回は中古住宅流通・リフォーム市場の現状確認と、市場拡大に向けた方策について検討がなされた。
リフォームについては、消費者が安心してリフォームできるよう、リフォーム瑕疵保険の充実や、消費者の相談体制の整備推進の必要性が、また、インターネットなどを利用した事業者情報の提供や、多様なプレイヤーの参入促進、住宅エコポイント制度のエコリフォームのような新たな助成制度の整備の必要性を確認した。
中古住宅については、既存住宅売買瑕疵保険の保証対象を拡大するほか、各施策との組み合わせによる住宅履歴情報の蓄積を推進、また、インターネットなどを利用した良質な中古住宅が購入できるサイトの整備など、消費者が安心して中古住宅を取得できる窓口整備の必要性などが挙がった。また、住宅の評価に応じた査定の仕組み構築や融資や税制などにおける新築以上の優遇措置などが提案された。
今後の課題としては、耐震基準を満たしていない物件への対応や不動産会社や建築会社の知識向上、消費者への情報提供の整備といった意見が述べられた。
同検討会委員については同省ホームページ内PDFを参照のこと。