


総合地所(株)と(株)長谷工コーポレーションは、長期優良住宅並みの耐久性・更新性と経済合理性とを両立した新たなコンセプト「ロングクオリティ・マンション(以下LQM、商標登録済み)」第1弾となる「志木の杜レジデンス(埼玉県志木市、総戸数319戸)を3月下旬から発売する。事業比率は50対50。
同物件は、東武東上線「志木」駅徒歩19分(バス5分バス停徒歩3分)に立地する、地上11階建ての分譲マンション。建設地は、長谷工コーポレーションが4年前に取得した工場跡地約6haの一角。物件隣接地には、すでに大型スーパーマーケットとDIY用品店が先行開業、保育施設と高齢者福祉施設の誘致も決定している。両社は、同物件と合わせた一帯を、住商複合都市「SHIKITO(しきと)」と命名。約1.9haの未開発地は引き続き長谷工コーポレーションが保有し、今後、住宅開発等に活用する。
LQMは、長期優良住宅の考え方と長谷工独自の技術・サービスを融合したもの。同社の長期優良住宅に導入された「コンクリートひび割れ低減技術」「高耐久ステンレス共用給水配管システム」「外装(クラディング)システム」といった耐久性・更新性向上技術に加え、新築工事保証の大幅延長と定期点検強化を行ない、従来とほぼ同じ建設コストながら、3世代以上が住み継げるマンションを提供するもの。
また、住戸は玄関・収納・リビングのスタイルをそれぞれ3通りから選択できるほか、建具や設備など90アイテムを、色・機能などニーズに合わせて7,300通りに組み合わせることができるセレクトシステム「E-Label(エラベル)」を採用している。
間取りは、3LDK・4LDK、専有面積約73~97平方メートル。最多価格帯は2,900万円台、坪単価125万円を予定。昨年末からプレセールスを開始し、地元志木市を中心に約500件の事前反響を得ている。第1期販売は南東向き143戸の予定。
8日行なわれた報道陣向け発表会で挨拶した、総合地所常務執行役員分譲事業本部長の長谷川 治氏は「この物件は、最寄駅からバス便と交通便には恵まれていないため、広大な敷地に商業施設を先行開業させ、高齢者福祉施設や保育施設なども誘致、一大複合都市としてアピールした。先行販売する143戸は、即日完売できそうな勢いだ。こういう郊外型マンションが売れることで、分譲マンション市場に勢いが取り戻せると確信している」と抱負を述べた。
また、長谷工コーポレーション都市開発部門住宅開発事業部事業部長の滋野克哉氏は「リーマンショック以降、年収400万~500万円台のユーザーが取得できるマンションの供給は皆無だった。このマンションを起爆剤に、当社の得意分野である郊外型マンション事業に弾みを付けたい」などと語った。