大和ハウス工業(株)は10日、三井不動産レジデンシャル(株)、(株)長谷工コーポレーションと共同開発した環境配慮型分譲マンション「ザ・レジデンス千歳船橋」(東京都世田谷区、総戸数282戸)を報道陣に公開した。
同物件は、小田急線「千歳船橋」駅より徒歩8分。NTTコミュニケーションズ(株)の社宅跡地の隣り合う2つの敷地に、地上10階地下1階建ての「グランエアレジデンス」(総戸数185戸、敷地面積7,668.96平方メートル)と、地上9階地下1階建ての「ノーブルエアレジデンス」(総戸数97戸、敷地面積3,931.16平方メートル)を建設した。
周辺には大型公園が多く、緑豊かな環境が広がっているため、壁面緑化や屋上緑化、敷地外の歩道空地への並木道形成など、緑化を推進。
東京都内のマンションとして初めて「太陽熱パネル」を設置した。パネルは、国内2番目の規模となる総面積約658平方メートル。パネルで温めた熱媒体を熱交換し、全住戸に給湯用の温水と床暖房用の熱媒体を供給する「住棟セントラル・ヒーティングシステム」により、給湯の40~45%を太陽熱で賄う。
住戸内で使用する電力と、太陽熱を利用できない場合に使用する補助燃料(ガス)も、一括で購入。光熱費の単価を下げることで、ランニングコストは、都市ガス利用の一般的マンションと比べ1戸当たり(3LDK、約75平方メートル、3人家族の場合)年間約6万円削減できる。
同日会見した大和ハウス工業営業本部マンション事業推進部部長の板平 誠氏は、「建設地周辺は、都心でありながら低層の戸建住宅が広がっており、太陽熱パネルを設置するのにふさわしかった。環境に配慮した大規模マンションを東京23区で具現化できたことは、大きな意義がある。東京都より補助金を受けての事業化だが、今後も環境に配慮したマンションづくりを行なっていきたい」などと述べた。
なお、販売価格は5,300万~8,300万円。専有面積は66~100平方メートル。販売状況は2棟合わせて約50%が契約済み。周辺に銀行の社宅が多いことから、金融関係の顧客が多いという。