ミサワホーム(株)は、3月19日よりリニューアルオープンする名古屋市科学館・新館(名古屋市中区)の大型展示「極寒ラボ」に、同社が南極昭和基地に供給している建物のカットモデルを出展協力する。
名古屋市科学館は、市政70周年の記念事業の一環として建設された科学館。1962年にプラネタリウムをメインとした「天文館」、64年に物理・原理・技術といった内容を紹介する「理工館」、89年に生命・生活・環境を紹介する「生命館」が開設している。
今回リニューアルオープンする新館は、「天文館」と「理工館」を改装したもので、地上7階地下2階建て。世界一のドームの大きさ(ドーム径35m)を誇るプラネタリウムを始め、科学に関する常設展示などを設置する。「極寒ラボ」は、摂氏マイナス30度の極低温空間で起こるさまざまな現象を観察し、極地を疑似体験するコーナー。同社が南極昭和基地に供給している木質パネルの内壁や外壁のカットモデルを展示し、厳しい自然環境下で南極地域観測隊が安心・快適に生活できる建物の構造を解説していく。
同社では、68年の「第10居住棟」以来、南極地域観測隊の活動や生活を支える建物を受注してきた。徹底した品質管理体制の下、外装、断熱材、内装があらかじめ艤装された木質パネルは、断熱性や気密性が高く、さらにこの木質パネル同士を接合し箱状に形成することで耐風・耐震性にも優れた強固な建物ができる。また、南極での短く限られた建設期間で、今までに建築経験のない隊員でも施工が可能で、厳しい性能基準が満たせることも特長としている。現在の受注実績は、累計35棟、延床面積約5,500平方メートル。
今後も教育機関等へ南極や南極地域観測隊の活動を幅広く周知するための協力を行なっていく方針。