シービー・リチャードエリス(CBRE)は13日、2011年3月期の首都圏大型マルチテナント型物流施設の空室率を発表した。
当期の空室率は6.2%と、前期(2010年12月期)の11.5%より大きく改善した。07年12月期以来の低水準で、震災を要因とした緊急避難的な需要が急増したことによる。なお、新規需要の約80%が契約期間6ヵ月以下の短期契約。
物流施設は地震により機械設備損傷のほか、湾岸エリアを中心に液状化現象による建物の一部損壊が報告されている。そのため、新規需要のなかには倉庫内設備の損傷による移転や荷崩れによるスペースの確保、滞留在庫の増加による増床などが多く含まれている。賃料水準には大きな変動が見られなかった。
同調査は2010年3月以前に竣工した、千葉県、東京都、埼玉県、神奈川県の延床面積1万坪以上の物流施設52棟にヒアリングしたもの。開発当時において複数テナント利用を前提に企画・されたものが前提。