スターツケアサービス(株)およびスターツCAM(株)は27日、フィンランドの健康福祉センターであるFWBCフィンランドOy社(本社:ヘルシンキ、会長:ユハ・コルピネン氏)と業務提携に関する調印式および記者説明会を執り行なった。なお、すでに4月には業務提携契約を締結している。
フィンランドの国営企業であるFWBCは、これまで自治体や医療法人との業務提携実績はあったが、株式会社との業務提携はアジア初のケースとなる。
同説明会の席上、スターツコーポレーション(株)代表取締役副会長兼スターツCAM代表取締役社長の関戸博高氏は、業務提携に関し、「フィンランドの介護が『街に開かれている』点にとくに感銘を受けた。当社の基本方針でもある『地域密着で暮らしやすい街をつくっていきたい』という理念と共通する部分もあり、今回の業務提携に至った」などと語った。また、今後の展開について、スターツケアサービス専務取締役の引地 豊氏は「フィンランドの介護職員は、自分の仕事に自信や誇りを持っている。日本でも専門性の高い職員の育成といった“人材教育”に力を入れていきたい」などと話した。
なお、業務提携によりFWBCによるノウハウを取り入れた高齢者福祉サービス事業として、「(仮称)船堀プロジェクト」(東京都江戸川区)を計画。同施設は「小規模多機能型居宅介護施設」と「サービス付き高齢者向け住宅」からなり、施設の入居者と周辺住民が交流できるしくみづくりとして、コミュニティスペースやオープンスペースを設置する。また、外観のデザインや照明にもフィンランドの風合いを取り入れ、暖かみのある間接照明や素材感を生かした家具、カラフルな色彩を使用する。なお、2013年1月運営スタートの予定。
今後の計画について、年間10~30の福祉事業の計画を進めていき、5年後には60~80事業、売上100億円をめざしていく。