



(株)リビタは20日、「1棟丸ごとリノベーション」した低層分譲住宅「鵠沼ヴィレッジ」(総戸数8戸、神奈川県藤沢市)の共用部・外構・モデルルームを竣工し、報道・建築関係者等向けに公開した。
「1棟丸ごとリノベーション」とは、企業社宅や賃貸マンション等を、第三者機関による建物調査・診断の上、敷地・共用部など建物全体を大規模修繕するもので、専有部分は自由設計も採用している。これまで計17棟560戸を手がけており、2010年にはグッドデザイン賞を受賞した。
「鵠沼ヴィレッジ」は、4棟・鉄筋コンクリート造2階建て、築15年の社宅を改装し、分譲共同住宅として販売するもの。江ノ電電鉄「鵠沼」駅徒歩6分、小田急江ノ島線「鵠沼海岸」駅徒歩12分という立地と、2~3LDKという間取りから湘南ライフを意識したファミリ―層をターゲットとしている。
敷地は、従来のアスファルトをなくし、芝や砂利、植物を多く使用することで、輻射熱を低減。また、湘南ライフを意識した屋外シャワー、サーフボード置き場を設けたほか、植栽のなかにウッドデッキを設置した「縁側テラス」や建物間を回遊できる小路を作り、居住者間のコミュニケーションを促していく。
外観は、湘南の海の「青」、鵠沼に咲くツルニチニチソウの「紫」、緑を支える大地の「茶」、鵠沼のシンボルにもなっている松の「緑」の4色に塗装。専有部分は、居室の中心部にコンクリート造の壁があり、取壊しができないことから自由設計ではなく、間取り70パターン、仕上げ材150種類を提案し、居住者が選択できる「セレクト型」を採用。仕上げ材は、同社がこれまで自由設計プランを手がけてきたなかで、コストパフォーマンスの高いもの、顧客からの人気が高かったものなどを採用している。
住戸は専有面積70.60平方メートル、販売価格は3,928万~4,398万円で、現時点で2戸が申込み済み。いずれも30~40歳のファミリー世帯で従来より同エリアに愛着がある人だという。
「同エリアは由緒ある旧別荘地の名残から、敷地区画が大きく植栽豊かな家が多かったが、最近では相続のため敷地を分割してミニ戸建てを提供する方が増え、従来からの景観が失われつつある。このプロジェクトでは、既存のランドスケープや建物を生かし、景観・環境を意識しながら改装することで、まち並みの再生も意識しており、近隣住民の方にも喜んでいただけた」(同社プロジェクトマネジメント部・久々湊 晴(くげみなと はる)氏)。
なお、同物件では、11月12日(土)に、「リノベーションEXPO JAPAN 2011」(主催:(社)リノベーション住宅推進協議会)の一環で、建物にペイント体験できるイベントを開催する。詳細はホームページまで。