不動産ニュース / 開発・分譲

2012/4/9

北九州市にスマートコミュニティ中枢の寄宿舎竣工/新日鉄エンジニアリング

 新日鉄エンジニアリング(株)はこのほど、「北九州スマートコミュニティ創造事業」の対象地域である北九州市東田地区に、次世代の独身寮「北九州寮」(総戸数230戸)を竣工した。

 同事業は、太陽光や風力等の出力調整が困難な再生可能エネルギーを活用するため、家庭や商業・業務施設等と連携、天候に応じたエネルギーの効率的利用を促すことで、地域全体の電力需給の安定化とCO2排出量の削減を目指すもの。「北九州寮」は、延床面積9,374平方メートル、鉄筋コンクリート造地上7階建ての寄宿舎。地域からの電力抑制・促進の指示に応じて施設内の照明、冷暖房、給湯を制御する「スマートコミュニティ」を具現化するための中枢システムを導入した最初の施設。

 今年は官営八幡製鉄所創業から111年目に当たることから、(1)社員満足度を高める快適な個室空間の提供、(2)交流の活性化による連帯感の醸成を促進する共用空間の充実、(3)スケルトン(柱・梁・床等の構造躯体)とインフィル(住戸内の内装・設備等)分離の考え方に基づいた施設の長寿命化、(4)省資源・省エネ技術の積極的な導入、(5)地域・都市景観と調和するデザイン、というコンセプトのもと、合計111個の提案を施設に反映した。

 社員の生活環境向上の面では、プライベート(個室)、セミパブリック(各階の談話スペース等)、パブリック(全館共通の食堂・ラウンジ等)の空間を動線の流れに沿って配置。また、仲間との交流が自然と誘発されるよう、共用諸室(食堂・ラウンジ・多目的室等)での視認性の確保や寮祭等の大きな行事の開催を目的とした一体配置等、コミュニケーションを促進する仕掛けを取り入れた。

 環境負荷低減の面では、太陽熱、風、地中熱等の自然エネルギーを最大限に活用して入居者に快適性を提供。構造躯体の耐久性の向上と改修や模様替えの自由度の確保による施設の長寿命化、建設で発生した残土の外壁タイルとしての活用等、幅広い分野から工夫を行なった。

 太陽熱と地中熱を利用した中央式ヒートポンプシステムを導入することで、給湯で排出するCO2を57%削減。給湯システムの工夫に加え、LED照明や同社独自の少水量対応地中熱ヒートポンプ空調の採用等で、従来の独身寮に比べ、トータルで20%のCO2を削減する。

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