不動産ニュース / 政策・制度

2012/4/20

専門事業者の育成や価格の透明性向上など、「不動産流通市場活性化フォーラム」が提言骨子案/国交省

 国土交通省は20日、「不動産流通市場活性化フォーラム」(座長:中川雅之日本大学経済学部教授)の第5回会合を開き、6月にとりまとめる提言のたたき台となる「骨子案」を発表した。

 骨子案は、これまで4回の会合で提起された課題や意見の論点を整理したもので、大きく(1)円滑な不動産取引のために必要な情報の蓄積と提供、(2)消費者ニーズに対応できる不動産流通システムの整備、(3)不動産流通業者の活性化に向けた環境整備、に分類した。
 (1)には、物件・価格・修繕履歴など消費者が必要な情報の整備・提供のあり方、その蓄積・開示方法の統一化標準化、消費者に分かりやすい提供方法のあり方などを盛り込む。(2)は、宅地建物取引業者の総合コンサルティング機能の向上や、インスペクション、既存住宅売買瑕疵担保保険など専門事業者の育成、価格査定の見直し等による透明性の向上、流通を契機としたリフォーム提案、流通市場活性化のための金融支援などを盛り込む。(3)は、仲介事業者の資質向上、多様な手段による既存ストックの流動化促進などを挙げている。

 この案に対し、委員からは「リフォーム瑕疵担保保険の普及」「リフォームコストのあり方」などを盛り込むべきとの意見に加え、「不動産流通マーケットの整備」「物件情報の囲い込みの禁止」など不動産流通市場のあるべき姿についても言及された。

 フォーラムでは、骨子案をベースに委員からさらに詳細な意見を求め、それらを盛り込んだ提言骨子を、5月22日開催の第6回会合で発表。それを踏まえ、6月の第7回会合で提言を発表する。

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