(株)リクルートは5月31日、住宅購入者を対象にインターネットで実施したアンケート調査結果を発表した。調査期間は2012年2月18~21日、調査地域は首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)。有効回答者数2,938人。
住宅購入者に対する調査によると、理想の暮らしのキーワードは、「リラックス・安心感」「好きなものに囲まれた暮らし」「エコ」といった回答が目立った。一方で、理想の暮らしを実現できた購入者の割合は、全体的に低い結果だった。また、新築住宅選びで重視した点では、「利便性や住宅のグレード・安全面」、中古住宅選びでは、「古くても味がある」「DIY等で手を加えられる」といった傾向が見られた。
世帯・年齢別で住宅への希望を見ると、独身男性では、20歳代 は“中古+リノベーション派”と“高級・ホテルライク新築派”に分かれる傾向が伺えた。40~50歳代は「人との付き合い」「DIY」「住宅のグレード」に対する希望が低下。一方で、「エコ・安心・リラックス」が増加した。独身女性では「通勤に便利」が多い中、40歳代は「気軽に外食を楽しめる」「文化・芸術・教養が身近に感じられる」といった回答が目立った。
DINKSでは、20歳代は「ホームパーティを楽しむ」を希望。一方、40歳代は「自然素材などに囲まれたナチュラルな暮らし」を希望し、夫婦や個人の趣味を大切にする傾向が見られた。ファミリー層では、「エネルギーやモノを無駄に使わない」など、経済合理性を重視する傾向が伺えた。
併せて、同社が運営する住宅関連ニュースサイト「SUUMOジャーナル」において、過去1年間でユーザーの関心が高かった記事を発表。ユーザーの関心が高いテーマとして、安い家賃やお得な住宅ローン等「お金」にまつわるもの、税制改正や贈与税等の「制度」、太陽光発電やスマートハウスなど「省エネ・エコ」などが挙がった。
同社SUUMO編集長・池本洋一氏は「年代やライフステージで理想の暮らしが異なるため、展示場などでは詳細なターゲットを意識した多様な住まいの選択肢を提示する必要がある。またDIYや賃貸住宅のカスタマイズなど、選択要素を残した住宅がユーザーから求められている」などと話した。