


(株)ブルースタジオは3日、築32年の木造賃貸アパートを1棟リノベーションした「六文館 -RIKUBUNKAN-」(東京都武蔵野市、総戸数6戸)を報道陣や関係者向けに公開した。
著名な文筆家であり武蔵野の地を愛した現オーナーの祖父。同物件はその妻が1979年に建築した木造2階建ての共同住宅。JR中央・総武線、東京メトロ東西線「三鷹」駅から徒歩5分と駅近物件ではあったが、時代の移り変わりとともに狭くなった水回りや収納などが原因で全戸空室状態だった。そこで、オーナーがブルースタジオに物件再生を依頼。同社はマーケティング・企画、建築設計監理、リーシングプロモーションおよび賃貸管理まで一貫して請け負った。
リノベーション工事では、芸術家や学者など多くの文化人が暮らし愛した緑と湧き水多き“武蔵野”の地と、吉祥寺を中心に新たな活気と創造力に満ちた今の“武蔵野”のまちの融合をイメージして再生。そもそもデザイン性の高かった外壁は塗装にとどめ、構造部分は構造計算した上で金物補強を実施、断熱材も導入した。専有面積が広く、貸し出しにくい間取りとなっていた居室はワンルームと1LDKに分割した。
また、室内はホワイトのクロスをベースとしているが、希望者には容易に貼ることができるアクセントクロスを紹介し、自由に貼ってもらうサービスを用意した。
7月下旬に竣工しており、工費は坪当たり35万~40万円。
同社専務取締役の大島芳彦氏は「30年以上地域に根差した物件の価値を見出し、文化人であるオーナー家族と武蔵野という地域性を生かした再生を行なった」と述べた。
専有面積は18.98~42.88平方メートル、間取りはワンルーム~1LDK、賃料は6万5,000~12万6,000円(別途管理費3,000円)。8月6日より入居開始としたが、すでに6戸中5戸が入居申込済み。入居者は30歳代の女性単身者が中心で同社のターゲットと合致したという。