不動産ニュース / 政策・制度

2012/9/20

低炭素化促進のための建築物認定基準を検討/国交省他

合同会議の様子
合同会議の様子

 国土交通省、経済産業省、環境省の3省による「低炭素建築物認定基準を策定する第3回合同会議」が、19日に開催された。

 同会議は、都市の低炭素化を促進するため、省エネ性能の優れた建築物を認定し、税制面で優遇措置を与える「都市の低炭素化の促進に関する法律」(低炭素促進法)が8月29日に成立したことを受けて開催しているもの。

 今回も、低炭素建築物の認定基準について議論。認定基準の構成の考え方については、住宅・建築物の低炭素化を、1次エネルギー消費量を代替指標として定量的に評価することを基本とするとともに、定量的評価は難しいが、法律や基本方針の趣旨を踏まえて取り組む措置を選択的項目として評価することとした。
 低炭素建築物の認定基準(素案)については、「住宅および建築物に係るエネルギーの使用の合理化の一層の促進のために誘導すべき基準」と「住宅および建築物の低炭素化の促進のために誘導すべきその他の基準」を提示。
 「住宅および建築物に係るエネルギーの使用の合理化の一層の促進のための誘導すべき基準」では、建築物・住宅・複合建築物に係る判断の基準を議論。1次エネルギー消費量に関する基準や、基準1次エネルギー消費量の策定方法が示された。

 「住宅および建築物の低炭素化の促進のために誘導すべきその他の基準」については、下記の第1((1)~(8)までに掲げる項目のうち、2項目以上について適合)または第2のいずれかに該当することを要件とする方向で検討が進められた。
 第1は、(1)節水に関する取り組み、(2)雨水、井水または雑排水の利用のための設備の設置、(3)エネルギーマネジメントに関する取り組み、(4)太陽光発電設備等の再生可能エネルギー利用設備およびそれと連携した定置型蓄電池の設置、(5)ヒートアイランド対策の措置、(6)住宅の品質確保の促進等に関する法律第3条第1項目に規定する日本の住宅性能表示基準における、劣化対策等級3に該当する措置、(7)木造住宅もしくは木造建築物であること、(8)高炉セメントまたはフライアッシュセメントを構造耐力上主要な部分に使用していること、の8項目。
 第2は、住宅および建築物の総合的な環境性能評価を行ない、標準的な建築物と比べて、低炭素化に資する建築物として所管行政庁が認めるもの、とした。

 今後はパブリックコメントを実施し、10月下旬頃までに認定基準をまとめる予定。

動画でチラ見!

第18回 ジバコー 「原点」を語る

ニュースはこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年9月号
アクティブシニアの最新住宅ニーズ!
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/7/5

「月刊不動産流通2025年8月号」発売中!

月刊不動産流通研究所2025年8月号」が発売となりました!
特集は、「今こそ! リスキリング」。社会が目まぐるしく変化する中で、不動産事業者も取り巻く環境に適応するためのスキルアップが不可欠です。本特集では、新たな課題への対応や業績向上に向け社員の「リスキリング」支援に取り組む事業者に着目。その狙いや取り組み、効果を紹介します。