不動産ニュース

2013/1/8

「2013年 年頭挨拶」(業界団体・各社)【8日分】

(社)プレハブ建築協会会長 和田 勇氏
(株)穴吹工務店代表取締役社長 佐々木 弘氏
(株)アキュラホーム代表取締役社長 宮沢俊哉氏

(順不動)


■(社)プレハブ建築協会会長 和田 勇氏

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 本年1月末をもちまして当協会はお陰様で創立50周年を迎えることとなりました。これもひとえに国土交通省並びに経済産業省をはじめ、多くの関係者皆様のご指導・ご支援、そして会員の皆様のご協力によるものであり、この場をお借りして深く感謝申し上げる次第です。

 東日本大震災の発生から2回目の年明けを迎え、被災地では多くの困難を抱えながらも復興に向け一歩一歩前進しております。当協会では計4万3,260戸の応急仮設住宅を建設致しましたが、現在は入居者がより快適に生活ができるようアフタフォローに努めております。昨年、福岡県での集中豪雨による被害に際し仮設住宅を建設致しましたが、今後も災害時における当協会の果たすべき大きな役割として、より早急な供給体制の構築に努めて参りたいと考えております。

 国内景気という観点では、デフレや円高など解消しなければならない問題を多く抱え、一刻も早い経済対策が求められております。その様な中、昨年8月には社会保障と税の一体改革の関連法案が可決され、消費税が2014年、2015年に8%・10%と2段階で引き上げられることとなりました。最終的判断は経済状況次第になりますが、引き上げにより高額な住宅取得へ多大な影響が及ぼされるのは必至であります。平成3年の消費税導入時、また平成9年の5%への引き上げ時に新設住宅着工戸数が20~30万戸縮小した過去の経験を踏まえると、今回の駆け込み需要後の反動減は厳しいものと予想されます。
 また、内需の柱の一つである住宅産業の縮小は、多くの関連産業にも影響が大きく、経済全体への影響も心配です。昨年来、増加分に対する還付または給付措置など、住宅購入者の税負担がこれ以上増えない施策をお願いしているところでございますが、根本的問題として、社会資産である住宅に対する消費税の是非は今後更に議論されていくべきものと認識しております。また住宅政策の大きなテーマとして、贈与税非課税枠の拡充・恒久化などの活性化策や多重多岐に亘っている住宅税制の抜本的改革への働きかけも引き続き行って参りたいと思います。

 当協会では、低炭素社会の構築、循環型社会の構築、そして自然共生社会の構築に向けてエコアクション2020(環境行動計画)を昨年新たに作成し、2020年における各種の目標値を設定致しました。2011年度実績で、太陽光発電システム設置の戸建住宅の供給は、会員各社が供給した住宅の約6割にのぼり、またほぼ全戸建住宅が品確法・省エネルギー対策等級4レベルの住宅となっております。一昨年の震災以降、エネルギー意識の変化により省エネのみならず太陽光発電や燃料電池による「創エネ」、蓄電池による「蓄エネ」への関心も高まっておりますが、今後の更なる普及は、関係各省と連携の下、補助金など普及促進支援策の充実と会員各位の普及努力の両輪があって初めて実現するものと考えます。世の中では、スマートタウン、スマートグリッドなどといった言葉も広まりつつありますが、その中心にあるのは一戸一戸の住宅であり、私たち住宅産業の新たな可能性がそこにあるのではないでしょうか。

 エネルギーの視点だけに限らず、住宅は、少子高齢化、教育問題、コミュニティの崩壊など現代が抱える様々な社会的課題の中心に位置していると私は常々申して参りました。諸問題の解決のためにも、人と人との絆を育むことができる空間を提供していくことこそ我々住宅事業者の大きな使命であり、当協会はその先導役となり、安全・安心で良質な住宅、住環境、住まい方を提供して参りたいと考えております。本年も会員の皆様におかれましては、変わらぬご支援、ご協力賜わりますようお願い致します。

 最後になりましたが、本年の会員各位のご健勝、ご多幸を心よりお祈り致しまして、新年の御挨拶とさせて頂きます。


■(株)穴吹工務店代表取締役社長 佐々木 弘氏

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 さて、弊社では本日、穴吹工務店グループ(グループ5社:穴吹工務店、穴吹コミュニティ、穴吹建設、穴吹エンジニアリング、穴吹不動産センター)社員を対象に年賀式(※)を執り行いました。弊社代表取締役社長の佐々木弘による「2013年年頭挨拶」の概要をお知らせいたします。
 ※穴吹工務店グループ各社の事業所をテレビ会議で接続して開催(出席者は約1,150名、本社での出席者約300名を含む)
 ※弊社グループでは営業部門を中心に1月4日より業務を開始しておりますが、年賀式は全ての業務を開始する本日、開催いたしました。

・永続する企業集団へ、更に推進を
 2012年末に新政権が誕生し、株価の上昇など、今年は景気が上がっていく気配もありますが、当社グループの置かれている事業環境としては、楽観視できる状況にはありません。
 日本の人口・世帯数が減少傾向にあることや、消費増税を控えていることなどに対応する施策をいかに打つかが大切です。
 こうした事業環境を見据え、安定した利益を確保出来る体制に向けて、ストック事業の強化、各種コストの更なる圧縮、商品競争力を高めることなど、様々な施策に取り組んでおり、これら重要施策の成否は、グループ各社の役職員一人一人の自覚にかかっています。
 今までのやり方に縛られることなく、昨年以上に変革を進めていきましょう。


■(株)アキュラホーム代表取締役社長 宮沢俊哉氏

 明けましておめでとうございます。昨年は、6月に公表した準耐火建築物適合化の対応に多くを費やした年でしたが、全社が一体となってお客様の安心と信頼の回復に努め、年末には収束が見え、監督官庁等へもその進捗報告に参りました。対応にあたっていただいた皆さんには改めて感謝を申し上げます。
 また、一昨年は東日本大震災後の対応にあたった一年であり、2010年は企業が急成長する中でブレーキをかけ、安定した経営体質の構築と、顧客・従業員満足を目指した一年でした。そのような中、3ヵ年計画が終わろうとしています。振り返るとそれぞれ本当に大きな出来事がありました。
 今年は次期3カ年計画が始まります。新年最初の取引日、大発会を迎えた東京株式市場では日経平均株価の終値は11年ぶりの大幅高で、前営業日比292円高となる1万688円となりました。また、円安も加速し、マインドの改善が進むものと思われ、住宅業界にもフォローの風が吹くと期待しています。今後は消費増税に向けた駆け込み需要への対応、さらには消費増税後までを睨んだ経営が求められてきますので、しっかりと捉え舵取りを行っていきたいと思います。
 今年は「巳年」ですが、和文研究家の三浦康子さんによれば、「巳」(み、し)という字は、胎児の形を表した象形文字で、蛇が冬眠から覚めて地上にはい出す姿を表しているともいわれ、「起こる、始まる、定まる」などの意味があります。様々な意味で彷徨いながらも新生アキュラは“品質のアキュラ”として成長し、ミッション・ビジョン※の実現に向け本格的にスタートできるのではないかと思います。
 「巳」を動物にあてはめると「蛇」になりますが、蛇は脱皮をすることから「復活と再生」を意味しています。当社では28期(2月末)をもってこれまでの「3カ年計画」が終了し、新たな「3ヵ年計画」がスタートする「節目の年」にあたります。新たなスタートを切る「復活と再生」の年にできたらと思っています。また、「区切り」という面では、当社は、昨年10月1日より創業35周年を迎えています。これまで会社の基盤を固めてきたからこそ、幾度の困難をも乗り越えることができました。今後も顧客満足、従業員満足、企業成長の全てを第一優先で邁進していきたいと思います。
 今年のスタートにあたり、従業員一人ひとりが持てる力をしっかりと発揮し、実り多い1年となるよう取り組んでいくことを期待し、年頭のご挨拶といたします。本年もどうぞよろしくお願いします。

 ※ミッション:「日本の住まいを安くする」ビジョン:「品質、価格、サービスのすべてにおいて日本一の住まいづくりを目指す」

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