


東京建物(株)等が出資する特定目的会社、「京橋開発特定目的会社」など6社が参画、東京建物がプロジェクトマネジメントを手掛け開発を進めてきた大規模複合ビル「東京スクエアガーデン」(東京都中央区)が竣工。16日、報道陣に公開された。
JR「東京」駅徒歩6分、東京メトロ銀座線「京橋」駅に隣接する敷地約8,000平方メートルに建設された、地上24階地下4階建て、高さ125m、延床面積約11万平方メートルの大規模複合ビル。東京駅、銀座、日本橋エリアに近接しながら、再開発が立ち遅れていた京橋エリアの再開発と、都市再生緊急整備地域内かつ国際戦略総合特区(アジアヘッドクォーター特区)内での開発として、東京の国際競争力強化と都市環境向上を目指して取り組んできたもので、国土交通省の民間都市再生事業計画の認定も取得、地域貢献による容積割増を受けている。
2つの街区を集約し、高層オフィスとすることで同エリアでは実現できなかった大規模オフィスニーズに応えるほか、地下1階から地上3階に商業施設30店舗を誘致、まちの賑わいに寄与する。建物1階中央を、旧区道と同じ広さの貫通通路として歩行者に開放。東京メトロ「京橋」駅に直結した地下駅前広場を整備する。また、3~5階に医療施設「亀田京橋クリニック」、子育て支援施設「キッズスクウェア」、コンベンションホールを設置。同ビルや周辺エリアのオフィスワーカーをサポートする。
オフィスは、ワンフロア3,400平方メートルの無柱空間を実現。大企業の本社ニーズなどに応える。環境対策として、地上31m、約3,000平方メートルの重層緑化空間「京橋の丘」を整備。長さ1.8mの大庇、自然換気、太陽光追尾電動ブラインド、地熱利用熱源システムなど多面的なCO2削減対策により、CO2を同規模ビル比45%削減する。
また、72時間稼働の非常用発電機、テナント用非常用発電機設置スポット、防災備蓄倉庫、施設内FM局と連携した避難情報の提供など、BCP対応や地域防災対応を強化した。
18日オープンのテナント部分は、すべて入居済み。オフィス部分は、ブリジストンが本社を移転するなど約6割が入居済み。記者発表会で会見した東京建物執行役員都市開発事業部長の高野一郎氏は「当社初となるアジアヘッドクォーター特区内でのプロジェクトとして、京橋エリア再生への強い思いを胸に取り組んできた。まとまったオフィス床が取れない京橋エリアにあって、1フロア1,000坪という規模が評価されており、引き合いが増えている。今後も、企業の本社利用などを中心にリーシングに取り組んでいきたい」などと語った。