(株)東京カンテイは8日、東日本大震災の宮城県マンション被害状況2次調査(2012年10月実施)結果を発表した。
11年8月に実施した1次調査で「小破」「中破」「大破」と判定されたマンション191棟のうち、2次調査までの期間(11年3月~12年9月)に修繕が完了していたマンションは124棟、2次調査時に修繕が完了していたマンションは全体の64.9%となった。
2次調査時に「修繕中」であったマンションは38棟で、全体の19.9%。これらを含めた「修繕済」および「修繕中」の合計は162棟(84.8%)となった。
震災からマンションの修繕は急ピッチで進んでおり、「小破」以上の被災マンションの約85%で修繕がすでに完了したか、修繕のめどが立っている状況であることが明らかとなった。
未修繕のマンションは26棟(13.6%)。このうち2棟は修繕予定が看板情報で明らかにされており、近い将来修繕が行なわれると考えられるが、残り24棟(12.6%)が全く手つかずの状態だった。
同社は、「阪神・淡路大震災よりも、建物の被害そのものが小さかったことが幸いし、ハードとソフト両面で地震の被害に上手く対応できた結果、未修繕物件が24棟に留まったといえる」としている。
なお、「取り壊し」となったマンションは3棟(1.6%)で、このうち1次調査で「大破」した「サニーハイツ高砂」はすでに解体され、現状は更地に。その他は「小破」1棟、「中破」1棟が「建て替え」という結果となった。