三菱地所(株)は28日、新丸の内ビルディング(東京都千代田区)に入居する旭硝子(株)、三菱UFJリース(株)と協同で、電力のスマート使用に関する実証事業を開始すると発表した。東京都が募集した「テナントビルにおけるデマンドレスポンス実証事業」に採択されたもの。
「デマンドレスポンス」とは、ピーク時に電力使用の抑制を促し、電力消費を抑え、電力の安定供給を図る仕組み。同社は、電力供給計画に基づき、需要側の電力使用のピークカットを行なうだけでなく、テナントの省エネニーズを満たす仕組みとしてデマンドレスポンスを活用できないか検証。顧客満足度を下げず、電力使用量の削減と地球環境負荷低減への貢献、エネルギー利用の管理精度の向上を目指す。
平時、需給ひっ迫時、災害時の各フェースを想定し、(1)テナントに対するアンケート機能を活用し省エネ・ピークカットする仕組みの検証、(2)インセンティブ付与による就業者の行動変容の有無の検証、(3)災害時等を想定した低照度下における就業環境に関する検証を実施。実証期間は2013年7月~14年3月。
同社は、実証事業の結果を踏まえ、今後は「(仮称)大手町1-1計画」等、主に大手町・丸の内・有楽町地区で開発する新規ビルへの展開も検討する。