(一社)マンション管理業協会は18日、第301回理事会を開催。(株)東急コミュニティー代表取締役社長の中村元宣氏を新副理事長に選任した。
理事会後の記者懇談会では、マンション管理業の実態把握に向けた基礎資料を収集する等の目的で行なった「マンション管理業の実態調査」結果を報告。割増手当・報奨制度の導入は、フロント業務担当者の離職率を低下させる効果があるとし、またフロント業務担当者のモチベーションについては、理事会からのクレームなどが影響を及ぼすとした上で、教育訓練も重要な役割を担っていると分析した。また、受託戸数3,000戸未満、1万~3万戸規模企業のフロント業務内容を見直すことで、モチベーションアップの可能性があるとした。
併せて、「マンション管理における顧客需要の明確化」の研究成果を発表。3ヵ年の新中期事業計画に合わせ、住生活総合サービスの需要の明確化を検討していくもので、今年度は2年目にあたる。
今回は、「共同の利益に資するように、管理をめぐるさまざまな課題を解決すべくコミュニケーションを重ね、意思決定をする関係性」と定義される管理組合のあり方「課題解決型コミュニティ」について研究。課題解決には、管理組合の「連帯感」の醸成と専門知を受け入れる「柔軟性」が重要であると分析。また、多くの課題を解決したマンションは、中古取引価格がその地域でも上位であり、地域での評価も高いことが分かった。