(公社)企業メセナ協議会は10日、「メセナ アワード2013」の受賞活動を発表、選考結果について記者会見を開催した。
「メセナ アワード」とは、1991年より同協議会で、企業・企業財団などによる優れたメセナ(芸術・文化振興による社会創造)活動を顕彰するもの。
23回目を迎えた今年は、全国から107件(99社・団体)の応募があり、7件の受賞活動が決定した。不動産業界関連では、メセナ大賞の「映画の地球儀賞」に岩波不動産(株)の「エキプ・ド・シネマ-埋もれた名作映画の発掘・上映-」が、特別賞の「文化庁長官賞」に三菱地所(株)の障害のある子供たちの絵画コンクール「キラキラっとアートコンクール」が選ばれた。
岩波不動産は、45年にわたり、自社ビルを活用して豊かな映画文化を育て、発信する活動を継続。優れた映画を通じ、世界各国のさまざまな文化や社会問題・状況を日本に紹介してきたことが評価されたもの。
三菱地所は、コンクール形式とすることで、障害者のアート活動に新たな風を吹き込んでいることや、障害者の才能を伸ばす機会を提供し、作家活動に向けた自立支援も促していることが評価のポイントとなった。
会見で、同協議会専務理事の加藤種男氏は、「今年は、ものづくりやまちづくりなど、ユニークでメセナの多様な広がりがみられる活動が受賞した。芸術・文化支援だけでなく、新たな展開がみられ、メセナの範囲が広がった」などと述べた。
なお、受賞した企業・団体は、11月21日(木)の贈呈式で、表彰式とトロフィーが授与される。