不動産ニュース / ハウジング

2013/10/11

非常時に約1ヵ月間自立して暮らせる家を開発/LIXIL住宅研究所

「レジリエンス住宅CH14」外観
「レジリエンス住宅CH14」外観
非常時(昼)エネルギーフロー図
非常時(昼)エネルギーフロー図
「国家の最小単位である家庭での住生活にこそレジリエンスという視点が重要だと考えている」などと語る代表取締役社長の今 城幸氏。
「国家の最小単位である家庭での住生活にこそレジリエンスという視点が重要だと考えている」などと語る代表取締役社長の今 城幸氏。

 (株)LIXIL住宅研究所は10日、2018年の暮らしを想定したコンセプトホーム「レジリエンス住宅CH14」を発表。プレス向けに会見・現地見学会を開催した。

 「レジリエンス」とは「平常時には免疫力を、非常時には回復力を持つ」という意味で、「レジリエンス住宅」とは、そうした機能を保持し、自律して暮らし続けられる家を想定。省エネルギー・災害時対応のライフラインの取り組みに加え、同社が取り組んできた“キッズデザイン”を進化させ、「ライフライン」「健康」「ライフステージ(生涯安全・安心)」「絆」の4つの“レジリエンス”を提案する。
 なお、レジリエンスは今後、国家や企業のリスクマネジメントとしてもっとも重要なテーマに挙げられており、秋の臨時国会にもナショナルレジリエンス(国土強靭化)に関する法案が国会を通過する見通しとなっている。

 「ライフライン」で提案する「電気、ガス、水道等の供給が長期停止する大災害などの非常事態でも、約1ヵ月間自律できる家」である点が大きな特長。一般的な蓄電池を導入したスマートハウスでは、停電時約3時間程度しか電力の供給がもたないのに対し、150kg容量のLPGバルクを活用した停電時対応のコージェネレーション、太陽光発電システム、蓄電池、電気自動車などの自律型エネルギーシステムを導入し、非常時にも約1ヵ月間、通常に近い生活ができるという。

 また、災害時対応のスマートロボット「リリボ」が非常時の活動ナビゲーションも行なうなど、災害時における被害地域やコミュニティの災害時活動拠点としての活用も提案している。

 「健康」ではブルーライトを軽減し明るさを調節する照明制御ほか、音や湿度を最適化するシステムを採用し「良眠」できる環境を提案。「絆」ではリビングを中心に東西南北に水回りや多目的ルーム、リビングを配置し、家族の絆が育めるようクロスする動線を採用している。

 会見した代表取締役社長の今 城幸氏は「国家の最小単位である家庭での住生活にこそレジリエンスという視点が重要だと考えている。近い将来、このレジリエンス住宅が一般に普及するように研究・開発に努めていく」などと語った。

 なお、「レジリエンス住宅CH14」は貯水設備など現在開発段階のシステムも含んでいるが、基本仕様40坪(販売価格は未定)で来春以降の販売を予定している。

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