埼玉県住まいづくり協議会(会長:風間 健氏・(株)高砂建設代表取締役社長)は18日、浦和コルソホール(さいたま市浦和区)で、「住生活月間シンポジウム」を開催した。
第1部では、フリーキャスターの堀尾正明氏が「地域コミュニティを考える」をテーマに講演。同氏は、NHKキャスター時代に、地域住民自らが地域問題に取り組み、それを解決することをテーマにした番組を手掛けた体験を持つ。その経験から「農耕民族の血が流れる日本人は、もともと共同社会を作るのが得意なはずだが、いつしかフェイス トウ フェイスの関係づくりが貧弱となり、相手を思いやる気持ちを忘れていった。今までは地域の問題解決はそこの行政に頼ってきたが、ここにきて、地域住民が協力し合い地域問題を解決するユニークな取り組みも増えている」と指摘。そうした取り組みの成功のキーワードとして「あ(アイディア)い(インタレスト)う(ウォーク(取材))え(エキサイティング)お(オリジナリティ)」が必要と説いた。
第2部では、シックハウス問題等に取り組んできた東京都市大学教授の坊垣和明氏が住まいと健康の関係をテーマに講演。住まいの性能が高まったことがシックハウス症候群の原因になったことを挙げ、「住まいと健康は相関関係にある。住まいが変われば、そこでの暮らしも当然変化しなければならない」とし、良好な住環境を維持し、健康を増進するため必要な住宅設備機器や暮らし方の工夫等を解説した。
なお、同協議会は、埼玉県下の住宅関連事業者が行政と一体となり、県下の住環境向上を図ることを目的に1996年発足。現在の会員数は130社。