

三菱地所グループは、賃貸住宅事業を強化する。マンションブランド「パークハビオ」の企画・開発と投資家への販売を加速する。
同グループは、2004年から同ブランドでの賃貸マンション開発を開始。これまでに、34棟・約2,900戸を供給してきた。同社の賃貸住宅事業は、三菱地所(株)が用地取得・企画、三菱地所レジデンス(株)と三菱地所設計(株)が設計・施工、三菱地所ハウスネット(株)がPMとリーシング、三菱地所コミュニティ(株)が管理、三菱地所投資顧問(株)が投資家向け販売等のアセットマネジメントを手掛け、グループ全体での一貫体制を採る。住戸は、ワンルーム・1LDKをメインとし、ワンルームは専有面積25平方メートル、1LDKは同42~50平方メートルを標準とする。直近の稼働率は95%に達している。
「パークハビオ」は、シングル・DINKSをメインターゲットに、(1)高アクセスの都心立地、(2)分譲マンションのノウハウを活かした建物づくり、(3)グループのバリューチェーンを活かした安心運営、で差別化する。
1棟当たりの事業規模は10億~50億円程度。坪賃料1万2,000円以上が見込める立地と商品で、三菱地所投資顧問を通じて投資家に供給している。竣工済34棟のうち、29棟が売却済みで、うち半数は同投資顧問が運用する私募ファンド「日本オープンエンド不動産投資法人」に売却した。今後は、年間10棟規模で開発を進め、15年8月までに53棟・約4,500戸を供給する。
23日に会見した三菱地所賃貸住宅事業部部長の坂口康之氏は「首都圏では、25年まで独身世帯数が増え続けると見込まれており、シングル・DINKS向け賃貸市場も、拡大を続ける。分譲マンション事業、注文住宅市場とともに、毎年安定的な供給を継続し、良質な住宅ストックを形成していきたい」と抱負を述べた。