旭化成不動産レジデンス(株)は29日、旧・宇田川町住宅の建て替えプロジェクトである「アトラス渋谷公園通り」の竣工を控え、マスコミ向けの見学会を実施した。
旧宇田川町住宅は、東京都住宅公社(現・東京都住宅供給公社)が分譲した、1961年竣工のマンション。JR「渋谷」駅徒歩5分、敷地面積870.55平方メートル、地上7階地下1階建て。住宅16戸と店舗・事務所1区画からなる。2003年から建て替えの検討を始め、10年に建替え決議が全員同意で成立した。建て替え後は、鉄筋コンクリート造地上13階地下2階建て、住宅49戸、店舗1戸となり、延床面積は約2,542平方メートルから約6,261平方メートルとなった。
同社開発地営業本部マンション建替え研究所主任研究員の大木祐悟氏は「権利者総数が17と少数であるため、少人数の反対で建て替え不成立となる恐れがあったこと、商業立地であるため更地売却の意見も当然出ていたこと、さらに商業用途併設のためテナント退去の問題が絡むことなど、困難な案件となることも想定できたが、結果としては、管理組合員の全員合意による建て替えとなり、また権利者全員が再取得という珍しいケースとなった」と説明した。
完売済のため、マスコミには渋谷のまちが一望できる屋上や、2フロアごとに設けられた吹き抜け空間などが公開された。
10月末から引き渡し開始の予定。