(株)不動産経済研究所は4日、全日通霞が関ビル(東京都千代田区)で「全国マンション40年史 発刊記念フォーラム」を開催した。
第1部では、同研究所特別顧問の角田勝司氏が「分譲マンション90年の歴史を振り返る」をテーマに講演。日本建設協会事件や耐震偽装等マンションを巡る事件史や、供給ベスト10の顔ぶれの変遷など、分譲マンションの40年の歴史をさかのぼり、振り返った。
第2部では、同研究所取締役調査部門統括の福田秋生氏と、(株)長谷工総合研究所取締役研究室長の酒造 豊氏が「マンション市場 新たな時代に向かって」をテーマに討論。「アベノミクスをどう捉えるべきか」について、福田氏は「用地取得、着工、供給の流れをスムーズにしている」と分析。酒造氏は「国民の意識が大きく変わったことが、住宅購入の後押しをしている」と述べた。また、「2014年のマンション価格は上がるか」については、福田氏は「用地不足、建築・輸送コストアップ、人材不足により、価格が下がる要素はない」、酒造氏は「原価積み上げ型では上昇するばかり。ユーザーが購入できる価格で供給してほしい」などと話った。