


(株)インテリックスは4日、可動式間仕切り壁「どこでもウォール」(特許申請中)と、同商品を導入したリノベーションマンションを報道陣向けに発表した。
居住者のライフスタイルや家族構成の変化・用途に応じて室内空間を自由に仕切ることができるというもの。素材は木製で、形状はL字型。サイズはシングル(1,100×2,100mm)~ダブルシングル(2,100×2,100mm)を用意。壁厚約55mm、重さ約50~90kg、高さ160cm程度と、天井に固定せず、底にフェルトを貼ることで、家具同様、居住者が自力で動かせる。また、フェルトにも一定の耐震効果があるが、免震装置への変更も可能。
同社代表取締役社長の山本卓也氏は「首都圏では、DINKSやファミリー世帯を中心に、専有面積50平方メートル程度、間取りが1LDKや2DKのリノベーションマンションが人気。しかし、こういった間取りでは、部屋数や面積、収納面で使い勝手が悪い、また、一度リノベーションするとライフステージやライフスタイルの変化によって間取りの変更は難しい、といった課題があった。そこで今回の可動式間仕切り壁の開発に至った。畳数や部屋数に惑わされず、本当にお客さまが使い勝手の良い空間を提案していきたい」と商品開発の経緯を話した。
同商品は、表面材をクロスや塗装など自由に選択可能。当面はリノヴェックスマンションに採用して販売していく方針で、少ない間取りで収納を確保した上で、同商品で空間を仕切る提案を積極的に提案していく。「初年度はリノヴェックスマンション100戸ほどに導入し、認知度を上げていく。賃貸住宅や高齢者向け住宅などにも応用できると考えており、反響を見ながら、将来的には、他社向けに単品販売も考えていく」((株)インテリックス空間設計取締役部長・滝川智庸氏)とした。
初弾としてリノヴェックスマンション「ハイツ柿の木坂」(東京都目黒区)にシングルタイプを導入。間取りは1LDK、専有面積47.75平方メートル。2,780万円で販売開始した。