積水ハウス(株)は1日、女性や子供も安全、安心、快適に利用できる仮設トイレ「おりひめトイレ」を仙台市と共同開発したと発表した。
仮設トイレは汚い、暗い、怖い、使いにくいといった不満の声が少なくなく、また国土交通省が建設業への女性就労を拡大する方針を打ち出す中で女性が働きやすい環境整備の一つにトイレの整備も盛り込まれるなど、これまでの不満を解消する仮設トイレの開発が期待されていた。また宮城県内の避難所を巡回してアセスメントを行なった調査でも、仮設トイレの利用を我慢したため健康被害が生じたことが報告されていた。
そこで同社と仙台市が、震災の教訓を生かし、共同で開発したもの。積水ハウスの女性従業員のほか、仙台市内の女性デザイナーも開発メンバーに参加。防犯ベルやベビーチェア、荷物置き等を用意したほか、ドアを開けた際にトイレの中が丸見えにならないような角度で便器を設置するなどの工夫も取り入れた。トラックに積載して運搬できるため、全国での利用も可能。
今後試験設置などによる利用者からの聞き取り等を実施しながら改良を進め、事業化を目指していく。