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2014/10/21

茨城・取手で、アートによる空き家活用プロジェクト始動/オープン・エー他

「あしたの郊外」キックオフ・シンポジウムの様子
「あしたの郊外」キックオフ・シンポジウムの様子

 (株)オープン・エー(東京都中央区、代表取締役社長:馬場正尊氏)と取手アートプロジェクト(TAP)は20日、共同事業「あしたの郊外」のキックオフ・シンポジウムを開催した。

 TAPとは、1999年に東京藝術大学先端芸術表現科が立ち上げた行政、市民と共同で進めているアートプロジェクト。若いアーティストたちの創作発表活動を支援し、市民に広く芸術と触れ合う機会を提供することで、取手が文化都市として発展していくことを目指している。これまで団地を舞台にしたアート活動や空き家をアーティスト・イン・レジデンスとして活用する活動などを行なってきた。

 「あしたの郊外」は、これから郊外に増えていく空き家や空き地にアートが介入することによって、新しい変化を誘発する実験的プログラム。TAPが取手エリアの空き家を調査し、発掘。アーティストや建築家によるアイディアやデザインを公募し、馬場氏ら6人の実行メンバーがプラン内容を検証する。選定プランを物件オーナーや住み手、投資家などへ提案し、アーティストと住み手、オーナーらとをマッチング。実現できるものから具体化していく。

 また、馬場氏が立ち上げた「東京R不動産」と共同で物件マッチングサイト「取手アート不動産」を、10月下旬に公開する予定。
 なおこのプロジェクトは、国土交通省の「平成25年度 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業」にも採択されている。
 
 シンポジウムでは、実行メンバーによる郊外やベッドタウンへの考え方発表や、アーティストやディレクターによる空き家活用モデルプランなどが公表された。馬場氏は「郊外の抱える問題は大きい。一方で独特の魅力やポテンシャルもあるのではないかとも考える。一般的な解決方法は難しい中、アートの介入によって新たな発想が生まれるのではと期待できる。この場では皆で自由に考え、アイディアを出す場にできれば」等と述べた。

 キックオフに伴い、公募を開始。郊外の「空き家」に対するアイディア・プランであれば、一軒家のまるごとリノベーションから一部改装、住み方の提案、「家」や「家のパーツ」、「暮らし」の作品化まで、あらゆる提案が対象となる。締め切りは2015年1月31日まで。

 その他、対象物件のオープンハウス、オンラインディスカッションなどを経て、15年2月下旬にはオーナーや住み手の前で選定プランの発表会を開催する予定。

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