不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2014/10/31

主力のビル事業、アウトレット事業の好調等で増益/三菱地所15年3月期第2四半期決算

 三菱地所(株)は31日、2015年3月期第2四半期決算を発表した。

 当期(14年4月1日~9月30日)の連結営業収益は4,385億2,100万円(前年同期比8.8%減)、営業利益は667億3,200万円(同9.5%減)、経常利益567億7,900万円(同9.4%減)。負ののれん発生益の増加等で、当期純利益は534億3,600万円(同22.5%増)。
 
 主力のビル事業は、2012年に竣工した新規ビルの通期稼働効果等によりプラスがあったものの、物件売却収入の減少等により2,629億5,100万円(同1.8%減)と減収。営業利益は、新規ビルの通期稼働効果に加え、アウトレット事業の好調等により640億4,800万円(同13.1%増)と増益となった。空室率は、全国で4.70%(前期比1.00%改善)、丸の内事務所で5.51%(同0.92%改善)。平均賃料も、丸の内を中心に賃料引き上げ効果が表れ、坪当たり2万3,145円(同16円上昇)とわずかに改善した。

 住宅事業では、分譲マンションの売上計上戸数の減少等により、営業収益1,153億1,400万円(前年同期比10.6%減)、営業損失5億1,400万円(前年同期:営業利益42億8,100万円)と減収減益。当期末時点で通期売上予想の80%を超える契約を獲得しており、順調に推移している。

 海外事業は、前期上半期に実施した大型物件売却の反動等により、営業収益324億7,300万円(前年同期比41.9%減)、営業利益112億8,900万円(同44.0%減)となった。

 同日の決算説明会において、同社取締役常務執行役員の大草 透氏は、「ビルの空室率の本格的改善の指標となる5.0%が丸の内で目前と、市況の回復が目に見えてきた。当社のビルも5~10%の賃料上昇の改定に応じていただいている。今後もこういった市況変化を捉えた事業展開が重要」と話した。

 また同日、通期予想の上方修正を発表。修正後の業績予想は、営業収益1兆1,040億円(前回発表比2.3%増)、営業利益1,470億円(同9.7%増)、経常利益1,080億円(同13.7%増)、当期純利益600億円(同変動なし)。ビル事業の物件売却の積み増し、賃料利益の増加等を踏まえ、営業収益および営業利益は上方修正。特別損益や法人税等の見直しを踏まえ、当期純利益は従前通りとしている。

動画でチラ見!

第18回 ジバコー 「原点」を語る

ニュースはこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年5月号
「事故物件」、流通の課題は?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/4/21

「記者の目」を更新しました

有事に立ち向かうエリアマネジメント」を公開しました。

エリアの価値向上に大きく寄与する複合開発。住宅や商業施設、公共施設、教育施設や図書館、クリニックなどが一体的に整備されることで、再開発されたエリア内で日常生活が完結できるような、利便性の高い生活環境が整うケースもありますが、その規模感の大きさから有事の際に全体が連携できるのかといった懸念も…。今回は、オフィスビル・賃貸マンション・分譲マンションの3棟からなる複合開発「MEGURO MARC」を取材。防災対策の本音を調査しました。