三菱地所(株)は5日、2015年3月期第3四半期決算を発表した。
当期(14年4月1日~12月31日)の連結営業収益は7,280億4,100万円(前年同期比1.1%増)、営業利益1,087億5,200万円(同0.9%増)、経常利益931億,400万円(同0.2%減)、当期純利益966億300万円(同65.1%増)の増収増益。
主力のビル事業は、物件売却収入の増加や新規ビル稼働に伴う賃貸収入の増加等で営業収益4,613億6,100万円(同16.1%増)、営業利益989億7,800万円(同15.4%増)を計上。当期末時点での空室率は3.78%(前期末時点:4.7%)。空室の埋め戻しは順調で空室率はさらに改善傾向にあり、15年3月期末時点の空室率は3.50%を見込んでいる。丸の内事務所も3.94%(同5.51%)と大きく改善。好調なリーシング状況から期末空室率は従来3%程度のところ、現状では2%台半ばまでの改善を見込んでいる。平均賃料は2万3,595円(前期末時点:2万3,145円)となった。
住宅事業は、分譲マンション売上計上戸数が1,597戸(前年同期比1,314戸減)と大幅に減少したことなどにより、営業収益は1,704億100万円(同18.9%減)、営業収益2億5,100万円(同97.0%減)と減収減益。引き渡しが次期に集中している影響で、進捗は期初計画通りであるため、通期売上戸数および売上高については期初予想から変更はなし。
同日の決算説明会において、同社広報部長の山岸正紀氏は「オフィスマーケットは14年から力強いマーケットの回復が見られるようになり、現在もその勢いは継続。丸の内においても再開発ビルの大型空室がなくなり、回復が鮮明になった」などと述べた。
通期については、海外事業での物件売却価格の上振れ等により、上方修正。連結営業収益1兆1,080億円(前回発表比0.4%増)、営業利益1,500億円(同2.0%増)、経常利益1,130億円(同4.6%増)、当期純利益670億円(同11.7%増)を見込む。