不動産ニュース / その他

2015/2/9

賃貸住宅設計コンペ、東大院生の2人が最優秀賞/大東建託

公開審査では、辛口の意見も
公開審査では、辛口の意見も
最優秀賞に輝いた2人には賞金300万円が授与された
最優秀賞に輝いた2人には賞金300万円が授与された

 大東建託(株)は7日、同社が主催する若手建築家・学生による賃貸住宅設計コンペの公開審査を開いた。応募総数368点の中から1次審査を通過した6点を、応募者のプレゼンテーションなどによって審査。最優秀賞1点、優秀賞2点などを選出した。

 同コンペは今年で3回目。国内の若手建築家や建築を学ぶ大学生・大学院生らを対象に実施している。今回のテーマは「40年後の未来の賃貸住宅」。建築家の小泉雅生氏を審査委員長とし、建築家の五十嵐 淳氏、鍋島千恵氏、同社取締役常務執行役員・小林克満氏を審査委員として選考した。

 最優秀賞は、東京大学大学院の小泉 翔氏、小松智彦氏による「超賃貸空間」。建物内を自由に出入りできる「オープンスペース」、特定の人だけが利用する「クローズドスペース」、利用者のための収納「ストレージスペース」の3つに区分し、それぞれを使う人が使った分だけ課金する仕組みの導入を提案する。先端テクノロジーが発達・普及した40年後には月々の賃貸契約がなくなり、もの・場所を使うことで個々人の持つスマートフォンなどのデバイスに課金される仕組みが表れるという考え方だ。

 審査委員からは、「相対的によくできた提案だ。目新しさという点では不足もあるが、全体的にまとまっている」(五十嵐氏)、「仕組みとして面白い。ビジネスとして建築するのも、遠い将来ではない気がする」(小林氏)など、高い評価を得た。

 このほか優秀賞としてフリーランスの野口 理沙子氏による「x‐y‐θ°(エックス‐ワイ‐シータード)」と、広島工業大学大学院・川口祥茄氏、大阪市立大学大学院・亀井健太氏による「空中賃貸居住」を選出した。

 審査委員長の小泉氏は全体を講評し、「全体的には“40年後”というテーマを設定したのだから、前向きな未来について期待や夢を持って語ってほしかったというのが印象。その中で最優秀賞に輝いた提案は、公開ヒアリングを上手く利用して自分たちの描く未来図をアピールできていた。ぜひ、前向きな意識を持って建築に取り組んでもらいたい」と述べた。

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