住宅・不動産会社支援のハイアス・アンド・カンパニー(株)は7日、住まいとライフプランに関するシミュレーションソフト「ハイアーFP」を利用する会員企業ネットワーク「リライフクラブ」の全国大会「住宅・不動産業界フォーラム」を開催した。
「ハイアーFP」は、ユーザーの資金計画について、ライフプランや金利変動なども考慮してシミュレートするシステム。現在は住宅建築会社や不動産流通会社など約390社が利用している。
大会では、新たな独自資格「住宅FPマスター」の概要が明らかにされた。同資格は、ユーザーから選ばれる住宅アドバイザーの育成を目的に、営業スタッフ個々のスキル・知識・倫理観の向上を目指すもの。
リライフクラブが開催する基礎講座を受け、卒業試験に合格すると「マスター3級」の資格を付与する。その後、資金相談に関する成果レポートを1件を提出し、選考委員会による審査を通過すれば「2級」、さらにレポートを2件提出して合格すれば「1級」、1級の資格保有者が全国大会においてプレゼンテーションし、会員間の投票で1位となれば「グランドマスター」の称号を得られる。
今回の全国大会では、(株)建房(岡山県倉敷市)取締役の田内聡一氏、(株)グローイング(京都府福知山市)代表取締役の大田康之氏、(株)日興ホーム(広島県東広島市)住宅営業部主任の堀江真人氏が、同ソフトを活用した自らの営業ノウハウ・成功事例を披露した。
各氏とも、自社商品の売り込みではなく、中立的な立場で顧客の資金計画の確定を営業の入口とする手法を取り入れた成功事例を発表。初代のグランドマスターには大田氏が選ばれた。3人のプレゼンテーションを総括した同社取締役常務執行役員の川瀬太志氏は、「中立的な立場のアドバイザーとして、お客さまの住宅購入に対する考え方を固めることが大切。信頼を得ることで、受注や成約に結び付いている」と評価した。
本部方針では、今後のブランド認知度向上を目指す方策を明らかにした。グランドマスターに認定された大田氏をリライフクラブのブランド認知度向上のための中心的な存在にしていくほか、住宅FPマスター資格の保有者の相談事例を集めたオムニバス書籍の出版などを行なっていく。3年後には、1万人の営業スタッフがハイアーFPを使って資産相談を受ける体制を構築する。