シービーアールイー(株)(CBRE)は10日、東京、大阪、名古屋における、2015年第3四半期の路面店舗の市場動向を発表した。
東京の主要リテールマーケットでは、幅広い業態から強い需要がある一方、好立地の空室は希少で需給バランスは引き続きひっ迫。当期のプライム店舗賃料(想定成約賃料、共益費込み)は、前期比横ばいの40万円/坪となった。同社は、「リテーラーによるインバウンド需要の囲い込み競争が加速している。銀座エリアを訪れる訪日外国人が今よりも増えることは必至で、リテーラーの出店意欲はさらに高まる」と予測している。
大阪のプライム店舗賃料は、前期比20%上昇の24万円/坪。インバウンド需要の急伸により収益を拡大したテナントによる、賃貸負担能力の向上が要因としている。大幅に上昇したプライム賃料だが、高額賃料のエリアも拡大しており、「数少ない一等地店舗へのテナントの出店意欲を見ると、まだ頭打ちとは感じられない」とコメントしている。
名古屋では、引き続き空室が少なく、テナントの新規出店は限定された。そのため、メインストリートからオフストリートに出店候補地を広げる動きなどがみられ、プライム店舗賃料は前期比横ばいの12万円/坪となった。