(一社)住宅不動産取引支援機構は、11日より中古住宅のインスペクションサービス「住宅あんしんインスペクションサービス」の提供を開始した。
建物検査事業者、シロアリ検査事業者と連携してサービスを構築。戸建標準パックには「建物検査」、「シロアリ検査」、「設備検査」の3種類を盛り込み11万5,000円(税別)で提供する。マンション標準パックは「設備検査」、「専有部分給排水管検査」からなり、料金は4万5,000円(税別)。申し込みから2週間で検査報告書を発行し、同報告書は売買契約書や告知書の資料としても活用することができる。
また、検査結果を用いて既存住宅瑕疵保証保険や建物・設備保証の付保にも対応。選択した保険や保証期間に応じて追加料金を支払う仕組みとした。なお、同サービスの利用は、同機構の一般会員であることが要件。
同日、サービス開始を記念したセミナーを学士会館(東京都千代田区)で開催。基調講演として早稲田大学大学院ファイナンス研究科の川口 有一郎氏が「今後の不動産業の展望」を、特別講演として日本大学経済学部教授の中川雅之氏が「不動産流通市場を縮小させているもの」と題した講演を実施した。
同機構代表理事の赤井厚雄氏は、「当機構は住宅不動産市場の活性化と良好なまちづくりに貢献することを目的に2014年8月に設立した。今回提供を開始したサービスは、市場が向かっていく方向性に合致した商品。特に、中小・中堅の不動産会社に利用してもらうことで、市場の安心や安全を高めていきたい」と話した。