(一社)東京ビルヂング協会は4日、日本工業倶楽部会館(東京都千代田区)にて、「オフィスビル分野における低炭素社会づくり推進キャンペーン」と題した講演会を開催した。
国の省エネルギー月間に合わせて毎年講演会やシンポジウムを開催しているもので、今回が6回目。
開会に先立ち、同協会地球環境委員長の碓氷辰男氏が「経団連と連携し、『オフィスビル分野における低炭素社会実行計画』を策定するなど、協会では省エネ・低炭素社会実現に向けた取り組みを進めている。しかし、これには、ビルの管理会社、テナントの協力が不可欠。今回のイベントが低炭素社会実現に向けて共通認識を持つための場となることを期待する」と挨拶した。
(公財)地球環境産業技術研究機構理事の山地憲治氏が、「低炭素社会構築に向けた新たな展開~COP21を踏まえて何をすべきか~」をテーマに、エネルギーミックス実現に向けた取り組みの状況や、産業別のCO2削減目標や今後の達成の見通し、必要なモノやサービスを必要なときに必要なだけ供給する“超スマート社会”実現という目標共有などについて、基調講演を行なった。
続いて、経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー対策課課長補佐の北島明文氏が、日本におけるエネルギー消費推移や省エネルギーに関連する施策について解説した。
引き続き、先端技術の活用例として、NTT都市開発(株)が「品川シーズンテラス」における環境配慮対策について発表。鏡を用いたボイドへの採光、下水の熱を利用して製造した冷水・温水の空調など、風、水、緑を用いた環境配慮施策やその成果などを説明した。
また東京急行電鉄(株)も、二子玉川のまちづくりについて全体概要を解説するとともに、環境への取り組みとして「LEED認証」「JHEP認証」取得で評価されたポイントなどについても語った。