スター・マイカ(株)は4日、2016年11月期第2四半期決算の説明会を開催。下期以降の事業戦略等を発表した。
当期(15年12月1日~16年5月31日)の連結売上高は103億600万円(前年同期比6.1%増)、営業利益16億500万円(同23.9%増)、経常利益12億6,500万円(同31.0%増)、当期純利益8億1,700万円(同36.0%増)と売上・利益とも過去最高水準を達成した。物件投資残高は、475億円(期初比16億円増)まで積み上がった。
区分所有物件のリノベーション中心の中古マンション事業は、付加価値の高い物件づくりにより売却利益が増加。販売粗利益率は16.6%(前年同期比3.8ポイント増)まで高まった。さらに、保有物件の増加による賃貸利益も加わり、売上高90億4,100万円(同22.3%増)、営業利益13億6,900万円(同24.8%増)となった。
1棟リノベーションを中心としたインベストメント事業は、保有不動産見直しに伴う物件売却の反動減で、売上高は10億3,300万円(同51.1%減)となったが、利益率の高い物件の売却で営業利益は2億6,100万円(同95.1%増)となった。
通期では、連結売上高202億2,500万円、営業利益30億7,900万円、経常利益23億8,800万円、当期純利益15億1,900万円を見込む。
今後も、1棟リノベーション中心のインベストメント事業は競合激化や物件価格の上昇など事業環境が不安定なことから、本業である中古マンション事業へ集中投資していく方針。また、併行して、民泊運営を皮切りにインターネットと不動産事業の融合(不動産テック)分野にチャレンジしていく。すでに、民泊のホスティングサービスなどを手掛ける(株)SQUEEZEに出資。民泊オペレーションノウハウを蓄積したう上で、自社保有物件での民泊運営も視野に入れていく。
説明会で会見した同社代表取締役社長の水永政志氏は、「民泊を手掛けるには運営代行ノウハウが必要。SQUEEZEはクラウドを利用した民泊運営アウトソーシング等にノウハウがあり、今後の成長も期待できる。自社での民泊参入は、新法制定後になるだろう。自社保有の1棟物件約800室は特に民泊と親和性が高い。仲介会社とのネットワークやバリューアップノウハウなど当社の利点が活かせる」とした。また、不動産テックについては「アイディアはたくさんある。民泊に続いて、早ければ年度内には何らかの事業を立ち上げたい」とした。