不動産ニュース

2016/7/21

千葉県流山市で国内最大級の物流施設を開発/大和ハウス工業

「DPL流山I」外観イメージ
「DPL流山I」外観イメージ
「地元の雇用創生と税収増を目的に、農業から物流へ産業構造の転換を図る」などと述べる浦川氏
「地元の雇用創生と税収増を目的に、農業から物流へ産業構造の転換を図る」などと述べる浦川氏

 大和ハウス工業は21日、千葉県流山市で計画する国内最大級の物流施設「DPL流山」(計3棟)の1棟目となるマルチテナント型物流施設「DPL流山I」を着工した。

 常磐自動車道流山ICより約2.7km、首都圏から東日本全域までアクセスできる立地。「DPL流山」は、総敷地面積約18万2,000平方メートル、総延床面積約38万7,000平方メートル。「DPL 流山I」は敷地面積6万6,580.69平方メートル、延床面積14万4,005平方メートル。プレキャスト鉄筋コンクリート造一部鉄骨造地上4階建て。

 1フロア3テナントまで入居可能で、40フィートコンテナ車が各階に直接乗り入れ可能ならせん状のランプウェイを2 基(ダブルランプウェイ)採用。施設全体で282台分のトラックバースも完備する。
 また、BCP対策として、災害発生時の早期復旧を可能とする免震システムを導入。揺れを最大で約8 分の1に軽減すことで、上層階の荷崩れを防ぎ、短時間で事業が再開できるようサポートする。また、非常用発電機(500kVA)も導入した。

 さらに従業員の労働環境整備の一環として、託児所やカフェテリア、コンビニエンスストア、自家用給油所設備を設置する予定。

 開発主体は、「DPL流山」の開発用に構成された(株)流山共同開発。総事業費は800億円。
 竣工は2018年2月を予定しており、テナントには、インターネット通販事業者や小売業者、アジアへの配送を手掛ける事業者等の入居を想定している。契約締結後は、3~5年を目途に大和ハウスリート投資法人に売却する予定。

 なお、残りの2棟は、BTS型物流施設「DPL流山II」、「DPL流山III」の開発を計画。現在3PL事業者や運送・食品・ネット通販会社等と交渉中で、17年夏着工、18年秋頃の竣工を予定している。

 21日に開催した記者発表で、同社常務執行役員建築事業推進部長の浦川竜哉氏は「開発地は、従来は開発が難しい第一種農地だが、65%が耕作放置状態となっていたため、農水省や流山市の協力のもと開発を計画した。地元の雇用創生と税収増を目的に、農業から物流へ産業構造の転換を図っていきたい」などと述べた。

 また、同社では「第5次中期経営計画(2016~18年度)」において、3年間で過去最高となる7,000億円の不動産投資を実施する。うち3,600億円を物流施設の用地取得分に充てており、50~80棟を開発する見込み。「人口減少に伴い今後、物流の需要が減少すれば特色のない施設が淘汰されていく可能性もある。当社は現在BTS型70%、マルチテナント型30%という比率となっており、この比率が非常に重要だと思っている。将来に渡ってリスクを十分に考慮した上で開発を推進していきたい」(浦川氏)。

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