不動産ニュース / その他

2016/7/28

GLP帖佐氏が会見。「圏央道開通で適地が拡大。引き続き積極的に投資」

「需給は逼迫しており、今後も積極的に開発を進めていく」と語る帖佐義之氏
「需給は逼迫しており、今後も積極的に開発を進めていく」と語る帖佐義之氏

 グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(株)代表取締役社長の帖佐義之氏が28日、マスコミと会見。2016年上半期の投資状況と今後の展開について説明した。

 同社はこの半年で、「GLP吹田」(大阪府吹田市)、「GLP五霞」(茨城県猿島郡五霞町)など、7棟・約61万平方メートルの開発に着手し、「GLP厚木」(神奈川県厚木市)1棟・約9万平方メートルを竣工した。

 関東のマーケットについて帖佐氏は、「圏央道が整備されたことで、物流適地が大幅に増加した」述べ、「GLP五霞」を例に挙げ、以前は厚木まで、首都高速を経由して3時間を要していたところ、圏央道の利用で1時間にまで短縮されたことから、物流倉庫の適地となり開発を決定したと説明。なお圏央道沿いに立地する同社の竣工済み物件全5物件は100%稼働で、開発中の「GLP五霞」、「GLP川島」(埼玉県比企郡川島町、「GLP狭山日高II」(埼玉県日高市)ついても引き合いが強く、竣工時満室が期待できるという。
 今後も圏央道沿いを含め幅広く展開していく意向を示したほか、「圏央道沿いに限らず、その圏内の比較的小さい面積の土地での開発や、既存倉庫をリノベーションする形での開発も進めていく」(帖佐氏)考えを明らかにした。

 関西については、需給が関東より逼迫しているとし、「他社も含めて湾岸部で開発が進められている。当社も、湾岸エリアと郊外内陸部エリアで立地を精査しながら、積極的に投資を進めていく」と述べた。

 なお、テナントについては、3PLに加えて、荷主への直接賃貸が増加していると述べ、「これまでの、3PLに丸投げといった状況から変化してきている。当社が荷主と直接契約する機会が増えている。当社ではビジネスチャンスの拡大と捉えている」と語った。

 同社では、競争が激化するマーケットでの戦略として、付加価値を創造・付加する取り組みを進めており、作業効率を最大化するための施設設計や労働力確保のためのおしゃれかつ快適なラウンジや清潔かつ多機能のトイレ、トラックドライバーのためのデジタル情報掲示板の設置など、多様な取り組みを進めている。また労働力確保に向けても、物流人材派遣最大手と提携しGLP施設に優先的に人材を供給してもらったり、カスタマー間で人材をシェアする仕組みなども構築している。
 帖佐氏は、「以前の価格競争の時代から、スペック・サービスでの競争へとシフトしている。いわばアイディア勝負となってきており、当社でも何が求められているのか、何ができるのかを考え、提供していく」と述べた。

動画でチラ見!

座談会「事故物件に立ち向かう」

掲載誌はこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年5月号
「事故物件」、流通の課題は?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/4/21

「記者の目」を更新しました

有事に立ち向かうエリアマネジメント」を公開しました。

エリアの価値向上に大きく寄与する複合開発。住宅や商業施設、公共施設、教育施設や図書館、クリニックなどが一体的に整備されることで、再開発されたエリア内で日常生活が完結できるような、利便性の高い生活環境が整うケースもありますが、その規模感の大きさから有事の際に全体が連携できるのかといった懸念も…。今回は、オフィスビル・賃貸マンション・分譲マンションの3棟からなる複合開発「MEGURO MARC」を取材。防災対策の本音を調査しました。