不動産ニュース / 開発・分譲

2016/9/13

CCRC意識し地域連携を強化。神奈川・辻堂でサ高住第10弾/東京建物グループ

「グレイプス辻堂西海岸」外観。URの辻堂団地の再生計画の一環として、高齢化した住民が地域で暮らせるように高齢者住宅が計画された
「グレイプス辻堂西海岸」外観。URの辻堂団地の再生計画の一環として、高齢化した住民が地域で暮らせるように高齢者住宅が計画された
よりアクティブシニアを意識し、従来施設よりも共用施設の充実を図ったのが特徴。1階にはゆったりとした食堂兼カフェとバーを設置
よりアクティブシニアを意識し、従来施設よりも共用施設の充実を図ったのが特徴。1階にはゆったりとした食堂兼カフェとバーを設置
幅広い世帯向けに37タイプの間取りを用意。夫婦別室や兄弟姉妹での入居に対応する「コネクティングルーム」も4組設定した
幅広い世帯向けに37タイプの間取りを用意。夫婦別室や兄弟姉妹での入居に対応する「コネクティングルーム」も4組設定した

 東京建物(株)の子会社、東京建物シニアライフサポート(株)は、サービス付き高齢者向け住宅「グレイプス辻堂西海岸」(神奈川県藤沢市、総戸数158戸)を、10月20日に開業する。

 同物件は、JR東海道線「辻堂」駅徒歩20分に立地。(独)都市再生機構(UR都市機構)の賃貸住宅「辻堂団地」(1964年築)の再生事業の一環として2014年に実施された福祉用途施設の事業者募集に東京建物が選ばれ、50年の定期借地契約で土地を借り上げ、施設を建設、東京建物シニアライフサポートが貸主となる。施設内での入居者サービスは、介護事業者の(株)ツクイが担う。

 東京建物のサ高住「グレイプス」としては10施設目。これまでのシリーズの集大成として、今後の同社のサ高住が目指す「CCRC(Continueing Care Retirement Comunity=健常時から介護時まで、移転することなく安心して暮らし続けることができるシニア住宅)」のモデル事業として提案する。

 辻堂団地をはじめとした地域コミュニティとの連携を強化。周辺の商業施設、医療機関、施設隣地の保育園、近接する(公財)松下政経塾、辻堂周辺の同社の分譲マンションなどとの連携で、多世代交流や入居者向けイベントを実施。周辺在住の高齢者には、介護相談や在宅サービスの提供など、地域包括ケアの拠点としていく。

 建物は地上5階建て。ツクイが運営する訪問介護事業所と通所介護事業所が入居し、入居者や地域住民に介護サービスを提供。アクティブシニアの入居を意識し、ラウンジ、バー、多目的ルーム、シアタールームなど、従来の施設より共用部を充実させた。

 住戸はワンルーム~2LDK、専有面積18~67平方メートル。幅広い世帯向けに37タイプの間取りを用意。夫婦別室や兄弟姉妹での入居に対応する「コネクティングルーム」も4組設定した。

 賃料は、月額3万6,000~32万5,000円。管理費1万5,000~2万円、基本サービス費3万7,800円(1人入居)、食事代月額2万7,540円(30日、1日3食)。8月下旬から第1期76戸の募集を行ない、これまで150組が来場し、30戸が入居登録済み。辻堂団地入居者向けには優先募集が行なわれており10戸に入居。女性が7割、自立高齢者が6割と、他の施設よりアクティブシニアの比率が高いのが特徴。

 12日に行なわれた記者発表会で挨拶した東京建物シニアライフサポート代表取締役社長の加藤久利氏は「これまでも当社は、地域に根差した高齢者住宅を提供してきた。この施設は、当社の高齢者住宅の集大成。既存コミュニティを活用し、無理なく暮らせる、無理なく参加できる、無理なく会える、無理なく継続できるコミュニティ形成を目指していく」などと抱負を語った。

 同社は、来年度も辻堂駅前でマンションとの複合開発によるサ高住(70戸)を予定しているほか、東京都葛飾区立石(97戸)、東京都世田谷区用賀(124戸)、東京都世田谷区千歳台(83戸)でもサ高住を供給する予定。また、東京都新宿区大京町では、自社初となる介護付き有料老人ホーム(53戸)の供給を計画中。

動画でチラ見!

第18回 ジバコー 「原点」を語る

ニュースはこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年5月号
「事故物件」、流通の課題は?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/4/21

「記者の目」を更新しました

有事に立ち向かうエリアマネジメント」を公開しました。

エリアの価値向上に大きく寄与する複合開発。住宅や商業施設、公共施設、教育施設や図書館、クリニックなどが一体的に整備されることで、再開発されたエリア内で日常生活が完結できるような、利便性の高い生活環境が整うケースもありますが、その規模感の大きさから有事の際に全体が連携できるのかといった懸念も…。今回は、オフィスビル・賃貸マンション・分譲マンションの3棟からなる複合開発「MEGURO MARC」を取材。防災対策の本音を調査しました。