不動産ニュース / 開発・分譲

2016/10/28

六本木三丁目の大規模再開発が完成。「泉ガーデン」と連携して地域活性化/住友不動産

「住友不動産六本木グランドタワー」外観。写真奥側が賃貸住宅「六本木グランドタワーレジデンス」。従前の「泉ガーデン」を含め、同社が手掛けた2つの大規模再開発地全体を「泉ガーデン」として一体運営していく
「住友不動産六本木グランドタワー」外観。写真奥側が賃貸住宅「六本木グランドタワーレジデンス」。従前の「泉ガーデン」を含め、同社が手掛けた2つの大規模再開発地全体を「泉ガーデン」として一体運営していく
地下鉄「六本木一丁目」駅との間をアクセスモールとし、駅を介し泉ガーデン方面への歩行者アクセスを整備。現在は仮通路で、写真右側のシャッター部分から放射1号線下の地下通路を介し、泉ガーデン方面へのバリアフリールートとなる。完成は2017年7月予定
地下鉄「六本木一丁目」駅との間をアクセスモールとし、駅を介し泉ガーデン方面への歩行者アクセスを整備。現在は仮通路で、写真右側のシャッター部分から放射1号線下の地下通路を介し、泉ガーデン方面へのバリアフリールートとなる。完成は2017年7月予定
「住友不動産六本木グランドタワー」は、地上28階部分に中間免震層を設置。上層部の揺れを抑える
「住友不動産六本木グランドタワー」は、地上28階部分に中間免震層を設置。上層部の揺れを抑える

 住友不動産(株)が地権者・参加組合員として開発を進めてきた「六本木三丁目東地区第一種市街地再開発事業」(東京都港区)の中核施設となる超高層ビル「住友不動産六本木グランドタワー」が完成。28日、報道陣に公開された。

 同再開発は、日本IBM本社ビル、六本木プリンスホテル跡地などを中心とした施行面積約2.7haに、オフィス棟と住宅棟(六本木グランドタワーレジデンス)、商業棟(六本木グランドプラザ)を建設。総延床面積は、約21万平方メートルに達する。対象地は、2005・6年に取得した。地権者は、従前の分譲マンション3棟の居住者中心に150名。

 放射1号線をはさんで隣り合う、同社が02年に竣工させた再開発エリア「泉ガーデン」との一体運営を目指し、地下鉄南北線「六本木一丁目」駅への地下連絡通路を設け、同通路を介し、2つのエリアを一体化する。さらに、六本木方面への「今井町地下横断歩道」も再整備し、神谷町から六本木方面への歩行者アクセスを改善するほか、両街区合わせ6haを「泉ガーデン」としてエリアマネジメントを展開、道路で分断されていた両街区周辺の活性化を図る。

 オフィス棟「住友不動産六本木グランドタワー」は、地上43階地下2階建て、高さ231m。地上28階に中間免震層を設けた免震ビルで、三重の電力バックアップ体制を採るなどBCP対応を強化したのが特長。総延床面積は18万平方メートルで、1フロア100坪超。テレビ東京が本社を移転、IT系企業や外資系企業など中心に、すでに6割が内定済み。坪賃料は、月額約4万円。満床時には1万5,000人が就業する。

 賃貸棟「六本木グランドタワーレジデンス」は地上27階建て、総戸数226戸で、今春竣工、入居済み。専有面積25~317平方メートル。月額賃料は、16万~400万円。海外ユーザー3割を含め、75%が入居済み。商業棟「六本木グランドプラザ」は、飲食中心に21店舗が入居する。

 同日会見した同社ビル事業本部企画管理部商品企画課長の渡部邦弥氏は「当初は、従前ビル単独の再開発で考えていたが、泉ガーデンの隣接地ということで、無理を承知で地権者に声をかけたところ、再開発の話がまとまった。泉ガーデンの開発を見ていてくれたからで、協議会発足から8年というスピードでの完成が実現できた」と振り返った。

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