


三井不動産(株)と柏の葉アーバンデザインセンター(以下、UDCK)は22日、「柏の葉イノベーションキャンパス」(以下、イノベーションキャンパス)の中間ゾーンに設けていた調整池を親水空間にした「アクアテラス」の一般供用を開始。それに先駆けて、オープニングテープカットセレモニーを開催した。
「アクアテラス」は、居住機能、業務・研究機能、商業機能を集約することで、職住が近接した多機能コンパクトなまちづくりを進めている「イノベーションキャンパス」の中心に位置。集中豪雨などに伴う雨水流出抑制を目的に設置した「2号調整池」を、地域の価値向上を目的に、UDCKと三井不動産が中心となり改修を実施した。
6ヵ所に階段やスロープ、ブリッジ等を設置し、あらゆる方面から水辺に近づけるようアクセスを確保。水辺を囲むように遊歩道を整備した。さらに見晴らしの良い場所にはデッキやカウンターテーブル、スツールを設けた。
周囲にベンチを配置し、水際にはイベントで活用できるスペースも用意。イベントやアクティビティも開催できるようにしている。
貯水池自体にも噴水や循環器などを設置。アオコの発生などを抑制する工夫も取り入れた。
運用・管理にあたって、UDCKが柏市と協定を締結。UDCKが調整池を維持・管理し、解放運用も手掛けていく。また植栽や安全管理に係る費用は、調整池に隣接する土地所有者によって構成されている「田中地域ふるさと協議会」(会長:染谷 茂氏)が負担、UDCKに支払うスキームとしている。
2017年春には、東岸一体にカルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)が手掛けるライフスタイル提案型商業施設「柏の葉T-SITE」のオープンが予定されており、地域住民、就業者、大学関係者などが集い交流するコミュニティ拠点化することが期待されている。
テープカットに先立ち挨拶に立ったUDCKセンター長の出口 敦氏は、「通常調整池は、雨水を一時的にためておくためだけのスペースに過ぎない。そこを、リクリエーションの場、コミュニケーションを図る場に転換することができた。自然豊かな空間を、多くの人にを楽しんでいただきたい」と述べた。