不動産ニュース / ハウジング

2019/7/22

新築戸建てのレジリエンス機能を向上/積水化学

3つの機能を加えたスマートパワーステーションアーバン

 積水化学工業(株)住宅カンパニーは、「スマートハイム」ブランドで展開する環境配慮型住宅のレジリエンス性能を強化する新機能を追加する。新築戸建て全商品に採用し、26日より全国(北海道、沖縄および一部離島地域を除く)で販売を開始する。

 近年多発している大規模災害時でも在宅避難を可能にするための備えを搭載。従来のエネルギー自給自足型住宅による「電気」に「飲料水(水道)」、「移動手段(交通関係)」を加え、自宅でのライフラインの確保・強化を図った。

 電気自動車(EV)と連携する「VtoHeim」に接続できる対応車種を拡大。これまでの日産自動車(株)2車種と三菱自動車工業(株)2車種に加え、トヨタ自動車(株)の「プリウスPHV」への対応も可能とした。太陽光発電システムと蓄電池、EVを1つのシステムとして連携する「トライブリッド(TB)パワコン」も2階のバルコニーに設置できる仕様にした。蓄電システムと合わせて家財や貴重品を2階に設置・保管することで、1階が浸水した場合でも被害を抑え、災害後早期に生活が再建できるようにした。

 また、飲料水の確保として、同社環境ライフラインカンパニー製の「飲料水貯留システム」を導入。4人家族の3日分の飲料水である24リットルの貯留槽を床下に設置できるようにした。給水経路に直結させることで、常に新鮮な水道水と入れ替わる。断水時には足踏みポンプを使ってキッチンや洗面台の水栓から水を出すこともできる。

 販売目標は「VtoHeim」が年間200棟、飲料水貯留システムが年間500棟。販売価格は、3.3平方メートル当たり75万円台~(消費税別途)。

 22日に開催したプレス説明会において、同社執行役員 住宅カンパニー商品開発部長の川瀬昭則氏は、「被災したセキスイハイム居住者にアンケートをしたところ、ガソリン・灯油の入手困難や、水道が使えないといった苦労が上位にきた。機能強化により、こうした点を解消できると思う。今後、太陽光発電システム、蓄電池、VtoH、飲料水貯留システム等については、減災のためのパッケージとしての販売を予定している」と話した。

記事のキーワード 一覧

この記事の用語

蓄電池

放電と充電の両方が可能な電池をいう。電池は極と電解質で構成され、化学反応によって電流を発生させる(放電する)装置であるが、特定の極と電解質が組み合わさった場合には、放電とは逆方向に電流を流すことによって放電力が回復する(充電する)性質がある。

続きはR.E.wordsへ

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2024年5月号
住宅確保要配慮者を支援しつつオーナーにも配慮するには?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2024/4/5

「月刊不動産流通2024年5月号」発売開始!

月刊不動産流通2024年5月号」の発売を開始しました。

さまざまな事情を抱える人々が、安定的な生活を送るために、不動産事業者ができることとはなんでしょうか?今回の特集「『賃貸仲介・管理業の未来』Part 7 住宅弱者を支える 」では、部屋探しのみならず、日々の暮らしの支援まで取り組む事業者を紹介します。