
ポラスグループは20日、同社のオリジナル構造部材を使った木造3階建てビルの構造見学会を開催した。竣工後は、同グループで住宅の引き渡し前の品質検査等を手掛ける住宅品質保証(株)の本社とする。
敷地面積約895平方メートル、延床面積約1,726平方メートルの地上3階建て。(株)ポラス暮し科学研究所が開発した、住宅向けに一般流通している集成材をビスにより集束することで、大断面とほぼ同等の部材として設計できる「合せ柱」と、同様に流通している断面・長さの集成材を住宅向けプレカット加工機で加工し、縦方向に重ねて大スパンを可能にした「重ね繋ぎ梁」を採用。さらに3層4プライのCLTを耐力壁として利用。サイズの異なる4種類のCLTを使うことで、引き抜き金物の配置数量を合理化。さらに今回、合せ柱を立てた後、CLTを縦に組み込み、それらを梁で挟み込んだ上で、アンカーでとめる独自の接合方法も開発。施工の省力化を実現した。外壁の一部はカーテンウォールとする予定で、外観からも「木でできたビル」ということが分かるようにする。
総事業費は約6億円。竣工は2020年3月7日、業務開始は同月中旬の予定。
また、ポラテック(株)木建推進課では、木造の非住宅建設にも力を入れており、今回のビル建設のノウハウ等を生かし、積極的な提案を行なっていく考え。
