不動産ニュース

2025/4/1

不動産・住宅各社で入社式(住宅メーカー)

 不動産・住宅各社は1日、2025年度の入社式を執り行なった。各社の対応状況や社長挨拶の要旨については、以下の通り(順不同)。

◆大和ハウス工業(株)
◆積水ハウス(株)
◆積水化学工業(株)
◆住友林業(株)
◆ミサワホーム(株)
◆トヨタホーム(株)
◆パナソニック ホームズ(株)
◆ポラスグループ  
◆大東建託(株)
◆三井ホーム(株)

◆大和ハウス工業(株)代表取締役社長 大友浩嗣氏
 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。本日から社長を務める大友です。当社は4月5日に創業70周年を迎えます。この節目の年に新しい仲間として皆さんを迎え入れることができ、うれしく思います。

1.創業者の著書などを通じて当社の企業理念や価値観を知ること
 企業理念は皆さんが業務を進めるうえで目指すべき方向性を示す指針となります。諸先輩方は企業理念をヒントに、様々な困難を乗り越えたことで当社は今日まで成長してきました。企業理念を理解し、自らの行動に反映させてください。

2.プロフェッショナルとしての意識を持つこと
 皆さんがこれから取り扱う商品は数千万・数億円単位の非常に高額なものであり、お客さまの「夢」を具現化する仕事です。業界のプロとして、金額に見合うだけの価値を提供することが求められます。
 常に仕事に誇りを持ち、高い品質を追求してください。

3.学び
 これから皆さんは社内、取引先、企業、行政など、仕事を通じて多くの諸先輩と出会います。様々な人から積極的に知識を吸収し、成長してください。また、新聞を毎日読む習慣をつけてください。
 新聞はビジネスの最前線を知るための重要な情報源です。経済や業界の動向を把握し、仕事に活かすことができます。インターネットだけの情報で全てを理解した気にならず、人に会い、新聞を読み、様々な情報を入手して多くの学びを積み重ねてください。

4.挨拶の徹底
 挨拶をすることは、社会人としての基本です。挨拶はコミュニケーションの第一歩であり、信頼関係を築くための重要な手段です。元気な挨拶を心掛け、周囲の人々との良好な関係を築いてください。

5.感謝と初任給
 今月末、皆さんは社会人としての初任給を得ることになりますが、その一部を使ってこれまでお世話になった家族など、大切な人に恩返しをしてください。皆さん自身も社会人として新たな一歩を踏み出す準備が整います。

6.天台宗の宗祖である最澄の言葉「一隅を照らす」
 自分の持ち場で、全力を尽くして輝いてください。その光が周囲を照らし、やがて大きな光となって社会を照らすのです。皆さん一人ひとりが大和ハウスの未来を照らす光となることを期待しています。
 
 2055年、当社は創業100周年を迎えます。その時の主役は皆さんです。皆さんの努力と情熱が、会社の未来を作り上げます。今年、当社は創業70周年を迎えますが、70年前の創業時はまさにベンチャー企業のひとつでした。これからも常に挑戦を続け、新しい価値を創造し続けてください。これからの活躍を心から楽しみにしています。

◆積水ハウス(株)代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 仲井嘉浩氏
 皆さん、ようこそ積水ハウスグループへ。皆さんと共にこれから仕事ができることを本当に嬉しく思います。当社はあえて入社式と言わず、「新入社員歓迎会」と言っています。皆さんは社会人になられました。社会人の定義とは、何らかの価値を世の中に与えるポジションになったことだと私は思います。いろいろな選択肢がある中で、積水ハウスグループを選んでくれたことを本当に感謝しています。積水ハウスグループを選んでいただいたということは、当社の資産をうまく利用して、世の中に価値を与えるという選択をしたということです。

 では積水ハウスグループの資産とは何なのかと言うと、先人たちに培っていただいたブランド力や技術力、施工力などです。当社は260万戸以上の住宅を供給してきました。おそらく世界一だと思いますが、そのお客様も立派な資産です。そういった資産を利用して、価値を提供していくことが私たちの仕事です。資産については、皆さんもこれから勉強していくと思います。

 今日は皆さんへのプレゼントがあります。お渡ししている紙袋に1冊の本が入っています。ぜひ読んでいただきたいと思い、今日、配布させていただきました。実は、新入社員の方々にこの本を配るのは、今年が初めてです。この冊子は、当社が創業した1960年から1990年までの30年間を綴った物語です。創業の精神と言いますか、当社は1960年に、戦後の住宅難を解消する、そして住まい手の命と財産を守るためにできた会社です。読んでいただくと、先人たちが創業からの30年でいかに困難を乗り越えて、苦労されて、この世界的にも類のない、工業化住宅というビジネスモデルをつくったのか、または技術力、施工力、アフターサービスなど、どのようにしてお客様と一緒に住宅をつくってきたのかがわかります。
 また、当社は注文住宅がメインですので、お客様との距離が非常に近い会社です。お客様と共にこのような会社、ビジネスモデルをつくりあげてきたということもわかります。
 そして、このようなビジネスモデルだけではなく、「人間愛」という企業理念がどうやってできたのか、お客様第一主義のポリシー、DNAがどうやって培われてきたのかということも、この本を読んでいただければわかります。
 会社、経営というものには守るべきものと変えていくべきものが両方あると、私は思っています。本にある企業理念やDNAは変えてはいけないものです。そして、変えなければいけないものとは、やはりイノベーションです。 “「わが家」を世界一幸せな場所にする”というビジョンがありますが、そのためには時代に応じたイノベーションが必要です。イノベーションで新しい価値をお客様にどう提供するか。その主役はまさしく皆さんです。守るものと変えていくもの。変えていくのは皆さんのイノベーションの力です。

 今、社内の合い言葉は「イノベーション&コミュニケーション」です。イノベーションとコミュニケーションは両方大事です。まずはイノベーション。いいアイデアが生まれたら、同期や先輩とぜひともコミュニケーションしてください。そうすることによってイノベーションのアイデアが洗練、ブラッシュアップされ、もっと大きく充実したイノベーションに発展する可能性があります。もしくは「イノベーションなんてなかなか思いつかない」ということもあります。そのときも、コミュニケーションが大事です。今日は900名近い人が集まっています。ぜひ同期の方とコミュニケーションを取っていただいて、話しているうちに、イノベーション、アイデアが浮かぶこともあります。先輩と話すうちに、お客様と話すうちに、もっとこうすれば喜んでいただけると、イノベーションが生まれます。もしくは来年入ってくる後輩ともコミュニケーションを取ることでイノベーションが生まれます。
 イノベーション&コミュニケーションには、そのような想いが込められています。皆さんもぜひ、このことを頭の片隅において仕事をしてほしいと思います。

 さて、まだ開業間もない、このグラングリーン大阪は世界的に注目を集めています。中でもこの広大な緑地、大屋根のイベントスペースは中心的存在です。そのような場所で入社イベントを行うのは、日本中で皆さんが初めてです。皆さんとともに歴史を刻めることも喜ばしく思っています。そして、梅田スカイビルができたのは1993年、32年前です。このビルは従業員がいきいき、わくわくして会社に来れるようなビルにしたいという思いで開発されました。32年前からこのようなコンセプトでした。その梅田スカイビルを背景に行う入社イベントは非常に感慨深いですし、このうめきたエリアの開発に携わり続けて30年が経った今、この梅田スカイビルとグラングリーン大阪が一体になったことは、私としては万感の想いです。

 “「わが家」を世界一幸せな場所にする”、そして「イノベーション&コミュニケーション」。お客様を幸せにするために、まずは皆さんに幸せになっていただきたい。その秘訣は、社会人の先輩として言えることは、家族、友人、同期の仲間たちを大切にすることです。それが幸せの基盤づくりの一丁目一番地だと思います。
 皆さんがイノベーションを起こして、次世代の積水ハウスグループの開拓者になることをお祈りいたしまして、私の歓迎の挨拶とさせていただきます。今日は本当におめでとうございます。

◆積水化学工業(株)代表取締役社長 加藤敬太氏
 新入社員の皆さん、積水化学グループへの入社おめでとうございます。心よりお祝いと歓迎の意を表します。皆さんに私からの期待をお伝えします。

 積水化学グループは、2030年に業容倍増を目指す長期ビジョンを掲げ、グループ一丸となって取り組んでいます。社会環境の不確実性が増す中、ESGを経営の中心に据え、社会課題解決に貢献する製品・事業をイノベーションにより創出し、持続的な成長を遂げることを狙いとし、実践しています。皆さんは今日から積水化学グループという、事業を通じて社会課題の解決に貢献できる会社の一員だという自覚と誇りをもって、これからの社会人としての人生を送っていただきたいと思います。

 新入社員の皆さんに、ぜひ胸に刻んでいただきたいことがあります。それは、積水化学グループの長期ビジョン、そしてその先の未来へと挑み続ける「挑戦の襷(たすき)」を、皆さんに託していきたいということ。そして、いつか皆さん自身がその襷を、次の世代へと繋いでいくことを期待しています。どうか自分らしい一歩を踏み出し、自らの「挑戦」を始めてください。

 長期ビジョン達成に向けては、ペロブスカイト太陽電池に代表される新事業の創出など、皆さんの先輩方の様々な「挑戦」により大きくドライブがかかりました。変化の激しい現在の事業環境では、「変化」を「機会」と捉え、社会課題解決に貢献する製品・事業を生み出し続けていくしかありません。そのためには、皆さん一人ひとりが、それぞれ配属された部署そして自身のありたい姿に向かって挑戦し、その過程での皆さん自身が成長することが不可欠です。

 「挑戦の襷を繋ぐ」ということは、将来の皆さんの後輩が皆さんの挑戦する姿や成長する姿を見て、自分たちも「挑戦」したい、「成長」したいと思ってもらうことだと考えています。挑戦とは部署の目標達成のために自身がどのように貢献できるかを考え、自身のありたい姿を描き、現在の自分とのギャップ、すなわち現在の自分に足りないところを認識し、仕事や自己啓発を通じて一歩ずつでも埋めようとすることです。このことを意識して日々の仕事に取り組むのと、意識せず単に頑張るというのでは、数年後に各人の成長に大きく差が出てきます。その成長を通じて、さらに一段上の仕事に挑戦するチャンスが必ず巡ってきます。

 積水化学グループは「挑戦」をとても大切にしています。「挑戦」を促す人事制度の改革や、失敗を咎めない組織風土の醸成も進めています。皆さんの「挑戦と成長」を何よりも楽しみにしています。

◆住友林業(株)代表取締役 社長 光吉敏郎氏  
 当社は2022年に、2030年に向けた長期ビジョン「Mission TREEING 2030」を策定しました。これは当社グループが、地球環境、人々の暮らしや社会、市場や経済活動に価値を提供することで、将来の世代を含むあらゆる人々やすべての生き物に、地球が快適な住まいとして受け継がれて行くことを目指すものです。

 2025年がスタートして、アメリカやヨーロッパの主要先進国での自国第一主義や極右政党が台頭するなど、これまでの国際秩序や共通の価値観が失われつつあるように思います。具体的には、気候変動対策の停滞やDEI推進の揺り戻しも起きている状況ですが、住友林業が2030年に目指すべき姿に変わ りはなく、長期ビジョンの達成のために、これからも持続的な成長を目指します。

 住友林業というブランドは、334年という永きに亘り、私たちの諸先輩方が、社会やお客様からの信頼を積み重ねることで、大切に築いてきた賜物です。しかしながら、そのブランド力も決して永遠を保証されたものではなく、コンプライアンス意識の欠如や気の緩みによる事故などにより、瞬く間に失墜します。そして一度失った社会的信用を取り戻すことは容易ではありません。

 社員全員が、目先の利益にとらわれることなく、高い志と熱い情熱を持ち、経営理念に沿って行動し、地道に信頼を一つひとつ積み上げて行くこと、また、それぞれが本気で考え、本気で行動し、個性を発揮すること。これにより私たちは、選ばれる企業となり、持続的に発展することができるのです。

 皆さんは今日、社会人として独り立ちをされますが、こうして今日という日を迎えることができたのも、これまで支えて下さったご家族や 多くの方々のサポートがあってこそだと思います。これからも感謝の気持ちを大切にして下さい。

 また、くれぐれも健康管理と安全管理には気を配ってください。日頃の食事や睡眠、生活習慣をしっかり自分自身で管理し、メリハリをもって仕事に集中することができるように努めることが大切です。自然災害やパンデミックも、いつ発生するか分かりませんし、車の運転の機会も増えると思います。ご自身の健康・安全を、自分自身で守る力を身に着けてほしいと思います。

 今日から、住友林業という舞台で、みなさんの挑戦が始まります。業務遂行にあたっては、常に、謙虚で正しい心で、何事にも誠意をもって臨み、日々自己研鑽に励んで、豊かな感性を磨いて、新しいことにチャレンジして下さい。住友林業の歴史は、みなさん一人一人が担って行くことになります。みなさんの大いなる活躍と発展を祈念して、私のお祝いの挨拶といたします。本日は誠におめでとうございます。

◆ミサワホーム(株)代表取締役社長執行役員 作尾徹也氏
 本日は入社おめでとうございます。役職員を代表して皆さんの入社を心より歓迎いたします。
 当社では昨年8月に“HOME”をコアとする新たな理念体系MISAWAアイデンティティを公表しました。“HOME”を「心の拠りどころ」と位置づけ、「”HOME“に満ちあふれた世界をデザインする」をMISAWA PURPOSEとし、ミサワホームの提供価値を整理することで当社の存在意義を明確化しました。当社が事業活動を通じて提供するさまざまな価値が、社会課題の解決につながり、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

 当社をとりまく環境や社会課題は、常に変化しています。それらに対応するため、事業展開も変化を続けてきました。
 創業以来の主力事業である戸建住宅を中心とした新築事業に加え、リフォームや既存住宅流通を扱うストック事業では、カーボンニュートラル社会の実現に向けた動きが活発になっています。ウエルネス事業においてはストック事業との連携により、超高齢社会へ対応したリフォームプランの充実などに取り組んでいます。まちづくり事業においては現在、静岡県三島市や宮城県多賀城市をはじめ、各地で再開発事業が進められています。海外事業では、米国や豪州を中心に活動の場を拡げています。昨年6月には、次の成長を見据えて米国ユタ州のVisionary Homeを子会社化し、大きな成果をあげています。
 当社の今年の年間標語は「共創」です。複数の人々や組織、企業が協力し合い、互いの知識や技術を活かして新しい価値や成果を生み出すことで、新たなソリューションにつながると考えています。単なる協力や共同作業の域を越えて、多彩な立場で互いに良い影響を与え合いながら、共に創造的な事業プロセスを進められることに期待しています。
 これからも、それぞれの事業で培ったノウハウの共有や人材交流による、事業間ならびに各ステークホルダーとの共創により各事業を成長させていきます。

 本日入社された皆さんには、従来の常識にとらわれず、多くのことにチャレンジしていただきたいと思います。そのうえで、ミサワホームの未来と持続可能な社会につながる新たな価値観を生み出すような仕事に取り組んでください。皆さんのご活躍を期待しています。

◆トヨタホーム(株)代表取締役社長 西村 祐氏
 本日、この入社式が社長の私にとって、最初の仕事です。そして、この大切な節目を皆さんと一緒に迎えられて、大変嬉しく思います。

 トヨタホームの家づくりは、戦後の焼け野原と化した街を目にした、トヨタ自動車創業者の豊田喜一郎氏が抱いた「日本の住まいをよくしたい」という想いから始まりました。その想いを受け継ぎ、私たちは今年、事業開始50周年を迎えます。これまでの歩みは、先輩社員をはじめとする多くの方々の努力の積み重ねによるものです。皆さんも、この理念を胸に刻み、共に次の 50 年を築いていきましょう。
 
 ここで、私から皆さんに2つのメッセージを贈ります。

 1つ目は、「自ら考え、決断する力を養ってほしい」ということです。好奇心を持ち、仕事の仕組みを深く理解することで、より良い成果を生み出すことができます。そして、異なる世代や立場の人々と積極的に交流し、多様な価値観に触れることで視野を広げ、成長していってほしいと思います。

 2つ目に、「点と点は必ず繋がる(Connecting the dots)」という言葉を紹介します。日々の経験や学びの積み重ねが、将来的に大きな成長へと繋がります。目の前の仕事が困難に感じることがあっても、一つひとつの経験が自身の力となり、いつか大きな成果につながると信じて取り組んでほしいと思います。

 最後に、まずは体と心の健康に気を配り、新たな環境に慣れることを大切にしてください。そして、焦らず仕事を学び、一歩一歩前を向いて歩み始めてください。
 「日本の住まいをよくしたい」という想いを皆で実行し、希望に満ちた未来を一緒に作っていきましょう。

◆パナソニック ホームズ(株)代表取締役社長 藤井 孝氏
 入社おめでとうございます。本日皆さんを当社の一員として迎えられることを、私をはじめ、ここに列席の取締役一同とても嬉しく思っています。
 皆さんは、本日まさに自分の力で社会に降り立ちました。私の母校では、卒業生が「鵬雛は図南に旅立つ」という言葉と共に巣立ちます。「鵬」は、中国の文献「荘子」に登場する伝説の大きな鳥で、時が来ると翼をはばたかせ、九万里先の南の海を目指して飛び立つと言われています。将来ある「鵬雛(ひな)」である皆さんが旅立って、最初に辿り着いた場所が当社だと思います。

 当社は、創業者 松下幸之助の“良家づくり”の想いで設立され、今年創業62年目を迎えます。創業当初からハードとしての「家」ではなく、そこに住む「人」起点で「くらし」を文化として捉え、「新・くらし文化の創造」を理念として掲げています。この理念は私たちが大切にしている価値観ですので、皆さんも是非心に留めておいてください。また、当社は何のためにあるのか、私たちは何のために働いているのかについても、創業者は綱領※として定めていますので、しっかりと覚えておいてください。

 新入社員の皆さんへ期待することを3点お話しします。先ずは、(1)失敗を恐れずチャレンジすること。会社の先輩の武器は、過去の成功体験から得た知見ですが、皆さんの最大の武器は「何も知らないこと」にあります。何事も変化が加速している現代では、過去の経験に囚われることなく失敗を恐れず、柔軟な思考や新しい視点を業務に活かして変化に対応することが重要です。次に、(2)チームワークの重要性です。
 皆さんは、これから必ず困難な状況や課題と向き合うことになりますが、その局面こそ組織の力(チームワーク)が試されます。個の能力を最大限発揮するためにはお互いが協力し合い支え合うことが不可欠です。
 最後に、(3)自己成長とキャリアです。皆さんのキャリアは本日から始まります。自己成長を目指し、常に新しい知識やスキルを身につける努力をお願いします。物を見る・人と話す・読書するなども、自己成長を図る上で大切なことだと思います。

 また、創業者の言葉「一商人ナリトノ観念を忘れず」についても、新入社員として心得てください。創業者は「一商人」の要件として、商売の意義がわかること・お客様の心が読めること・人よりも頭が下がること、の3つを挙げています。自分たちの商売の存在意義を認識し、お客様の思いに人一倍敏感になり、常に謙虚で感謝の言葉を忘れないことへの心構えを忘れずにいてください。

 当社の親会社であるプライム ライフ テクノロジーズグループの合同入社式が、明後日開催されます。皆さんは、当社の考えや思いを体得した上で、グループ各社が持つ伝統・風土も理解しながら、コミュニケーションを図っていただきたいと思います。

※綱領:産業人たるの本分に徹し、社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与せんことを期す

◆ポラスグループ 代表 中内 晃次郎氏
 現代は先行きが不確実、不透明であると言われています。
 今に始まった話ではありませんが、人々の生活観や働くことへの価値観は大きく変化し、またデジタルなどテクノロジーも進化しています。過去の成功体験が必ずしも通用しない現代だからこそ、皆さんにとっては大きなチャンスでもあります。
 研究開発や教育研修を行う中・大規模木造建築「ポラステクノシティ」を吉川美南に新設しました。また、ポラス建築技術訓練校では、一流の大工技能者を養成する取り組みを約40年間続けています。さらには、当社では10年連続でベースアップも実施していますが、これからも人材への投資は維持、加速させていきたいと思っています。
 これらの人材投資を行うのは、性別、年齢、キャリアなどに関係なく、全てのグループ社員が輝き、そして自己成長と社会貢献が実感できる企業でありたいとの思いからであります。
 ここにいる皆さんの大いなる可能性と成長に期待をしていますので、ぜひ一緒に頑張っていきましょう。

◆大東建託(株)代表取締役 社長執行役員 CEO 竹内 啓氏

 大東建託グループへ入社されたみなさまご入社おめでとうございま す。
 本年度、 大東建託グループには合計525名の新入社員が入社されました。 多くの企業の中から大東建託グループを選択していただいたことに 改めて感謝申し上げます。
 また、本年度より入社式の名称を「Career Start Ceremony 2025」へ変更し、グループの一体感を高めるため、 例年の3社合同開催から9社合同開催へと拡大しました。 皆さまはこの記念すべき第1号となります。

 さらに、グローバルな人材確保の一環として、 ウズベキスタンからの採用を実施し、 5名の新たな仲間を迎えました。また、 インドネシアの国立総合大学シンガプルバンサ・ カラワン大学と施工管理技術者育成を目的とした、 大東建託専門講座の開設で合意し、 2025年8月より開講予定となります。
 大東建託は創業50周年を迎え、 100年企業を目指して成長を続けていき、 そのためには皆さまのような若い力が必要不可欠です。「One Team DAITO」の精神で共に未来を築いていきましょう。

◆三井ホーム(株) 代表取締役社⻑ 野島秀敏氏
 皆さん、本日は誠におめでとうございます。数ある企業の中から三井ホームを選んでいただき、心より感謝申し上げます。
 皆さんの入社を、会社全体が大きな期待と共に歓迎しています。昨年、三井ホームは創立50周年を迎えましたが、⻑い歴史を持つ組織は時に硬直化してしまうことがあります。だからこそ、皆さんの新鮮な感性が必要なのです。会社は常に変化し、挑戦し続けなければ成⻑できません。皆さんがこれまで培ってきた感性を大切にし、共に会社を盛り上げてくれることを願っています。

 さて、皆さんは今、期待と緊張の両方を感じていることでしょう。私も 37 年前、皆さんと同様に社会人としての第一歩を踏み出しました。皆さんの顔を見ると、当時の気持ちがよみがえり、初心を思い出します。今日は、皆さんに三つのことをお伝えしたいと思います。

 一つ目は、「感性を大切にする」ということです。入社すると、分からないことばかりで、会社や上司の指示に従うことが多くなると思います。もちろん、仕事に慣れ、上司との良好な関係を築くことは大切です。しかし、37 年前の私自身を振り返ると、素朴な疑問や改善案がいくつもありました。「なぜこうなっているのだろう」「こうした方が良いのではないか」と感じたことを、どうか大切にしてください。1 年目は発言しにくいかもしれませんが、2年、3年と経つにつれて、最初の新鮮な感覚を忘れがちです。皆さんの感性は、10年後、20年後の三井ホームを支える力となります。自分の頭で考え、会社をどう発展させていくか、どんな会社にしたいかを、共に考え、創り上げていきましょう 。

 二つ目は、「生涯の友をつくる」ということです。社会人になると、様々なことがあります。悩み、時には上司と意見が合わないこともあるかもしれません。私の経験を振り返っても、上司と良い関係を築けたことの方が少ないくらいです。そんな時、会社は意外と見ていてくれるもので、直接の上司ではない方から声をかけていただいたり、同期に悩みを打ち明けて気持ちが楽になったりしました。会社には様々な価値観や経験を持つ人がいますが、必ず誰か見ていてくれる人がいます。そして、今日ここにいる同期の皆さんは、互いに助け合える存在です。お互いに本音を語り合い、困難を乗り越え、より良い会社を創るために協力できる仲間を見つけてください。これからしばらく、皆さんは寝食を共にする研修を受けることになります。やがて皆はそれぞれの持ち場に散っていくので、この研修期間中に互いを良く知り、連携を深めてください。それが、未来の会社の力となるはずです。ぜひ、生涯の友となる仲間を見つけてください。

 三つ目は、「三井という名前を背負う」ということです。三井は、皆さんもご存知の通り、⻑い歴史を持つブランドです。海外でも通用する名前です。しかし、それは決して、入社したからといって威張れるようなものではありません。先輩たちが⻑年かけて築き上げてきたブランドは、私たち一人ひとりの行動によって、一瞬にして崩れてしまう可能性があるのです。「三井」の名にふさわしい行動を常に心がけてください。常に客観的な視点を持つもう一人の自分を心の中に置き、自分の行動を振り返るようにしてください。

 この三つが、皆さんにお伝えしたいことです。三井ホームは、51年目を迎え、常に変化する社会に対応しながら、新たな挑戦を続け、更なる成⻑を目指しています。その一員として、皆さんの力を貸していただきたいと思います。
 改めて、本日は誠におめでとうございます。皆さんの今後の活躍を心より期待しています。

動画でチラ見!

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お知らせ

2025/4/21

「記者の目」を更新しました

有事に立ち向かうエリアマネジメント」を公開しました。

エリアの価値向上に大きく寄与する複合開発。住宅や商業施設、公共施設、教育施設や図書館、クリニックなどが一体的に整備されることで、再開発されたエリア内で日常生活が完結できるような、利便性の高い生活環境が整うケースもありますが、その規模感の大きさから有事の際に全体が連携できるのかといった懸念も…。今回は、オフィスビル・賃貸マンション・分譲マンションの3棟からなる複合開発「MEGURO MARC」を取材。防災対策の本音を調査しました。