阪急阪神不動産(株)は9日、同社の新築分譲マンションブランド「ジオ」における、生物多様性保全への新たなビジョン「Minna ikimono Action(みんな いきもの アクション)」を策定した。
同社では、サステナビリティに関する重要なテーマの一つとして、環境保全の推進を掲げている。同ビジョンは、人と生き物(鳥・虫・植物)が共に暮らす未来を目指し、都市の中に自然を取り込み、生物多様性を育む「ジオ」のランドスケープにおける新たな取り組みで、これを形にするために5つの計画方針を策定した。
(1)「四季を通じて地域の風景と響き合う景観をつくる」では、地域在来種を活用した植栽で周辺の風景と連続するデザインを構築。(2)「快適な気候環境を整え、自然の力を暮らしに取り入れる」では、緑化による温度低減を促進し、木陰や湿地帯を利用した涼しい空間を創出する。(3)「色彩で生態系と人をつなぐ環境を描く」では、昆虫を引き寄せる花の色を選定するなどして、受粉や食物連鎖を促進。(4)「自然豊かな動線で、人と生き物のフィールドバリューをたゆむことなく向上させる」では、敷地全体で人と生き物の関わりの場と互いの生息空間の最適化を図る動線を計画する。(5)「人と生き物が安心して暮らせる環境を整え、生態系保全の基盤を育む」では、敷地内に生き物が安心して暮らせる生息環境を整え、生態系保全のきっかけを育む場をつくる、としている。
第1弾として、開発中の「ジオ荻窪」(東京都杉並区、総戸数99戸、2206年3月竣工予定)に同ビジョンに基づくランドスケープデザインを採用。同物件は「ジオ」シリーズで、初めて「いきもの共生事業所認証(ABINC認証)」を取得しており、敷地内に設けた4つのガーデンで同ビジョンを展開していく。今後、ジオシリーズ(一部対象外)で拡大していく考え。
