
リストグループのリストデベロップメント(株)は10日、ロイヤルマイナーホテルズ(株)とホテルマネジメント契約を締結。マイナーホテルズの最上位ブランドである「アナンタラ」を掲げるラグジュアリーホテル「アナンタラ軽井沢リトリート」(長野県北佐久郡)の開発に着手すると発表した。同ホテルを足掛かりに、グローバル富裕層をターゲットにしたラグジュアリーホテルの展開も視野に入れていく。
今回協業するロイヤルマイナーホテルズは、タイ・バンコクを拠点に世界57ヵ国で560棟以上のホテルを展開するマイナーホテルグループと、宿泊特化型ホテルや外食事業を展開するロイヤルホールディングス(株)の共同出資により3月に設立。マイナーホテルズが展開するラグジュアリーブランドホテルを日本国内で展開していく。今回のリストとの協業が、国内での初弾事業となる。
リストグループは、2010年から「リスト サザビーズ インターナショナル リアルティ」のブランドで、国内外の富裕層を中心とした不動産事業を展開。近年は特にホテルコンドミニアムやラグジュアリー邸宅の開発に力を入れ、24年12月には長野県白馬村で自社初のホテルリゾートを竣工している。
「アナンタラ軽井沢リトリート」は、北陸新幹線「軽井沢」駅から車で約15分に立地。開発面積は約4万1,000平方メートル。長さ100mの大屋根を持つセンターハウス、浅間山を望むレストラン棟、広さ60~120平方メートルのスイート23室、広さ70~270平方メートルのヴィラ18棟28室などを開発する。開業は30年の予定。
同日会見したリストデベロップメント代表取締役社長の木内寛之氏は「ラグジュアリー不動産の開発は、これまで手掛けてきた分譲マンション事業や収益アセット事業に次ぐ新たな柱と考えており、ホテル開発はその中核を担う。ブランデッドレジデンス市場では日本は遅れているが、世界の富裕層からは注目されている。当社はサザビーズブランドでの仲介事業を通じて国内外の富裕層とのネットワークもある。これまでの経験とノウハウをフルに投入し、軽井沢の豊かな自然の中での高級リゾートライフ体験を提案したい」と抱負を語った。
また、ロイヤルマイナーホテルズ代表取締役社長の本山浩平氏は「日本の観光市場は世界有数のポテンシャルを持ち、訪日外国人旅行者はさらなる増加が期待されている。アナンタラは、その土地の歴史に深く触れる体験を核に据えており、軽井沢でも地域の自然・文化・食を五感で味わう体験を提供する。ロイヤルマイナーホテルズは、35年までに21軒のホテル展開を目指す。まずは軽井沢を代表する超高級リゾートとして成功させたい」などと語った。
